今日の朝、家族のみんなに見送られキタノオゴジョが天国へ旅立ちました。
とても長い間、最後まで頑張って生き続けたオゴジョ。
昭和・平成・令和と33年間、天寿を全うし、最後まで生きるということを教えてくれた、
本当に凛としたそしてどの馬よりも賢い馬がいなくなるのは本当に本当に悲しく涙が溢れます。
2年ほど前にうちではかかったことのない蓄膿症(ちくのうしょう)にかかり、
治療ももちろんしていたのですが、どんどんとひどくなり、呼吸も苦しいながらも懸命に生きる姿は
みんなの力にもなっていました。
オゴジョがいるだけで、時にはほっとしたり。
オゴジョの産駒ビッグサンデーは牧場で初めて重賞を運んでくれた馬。
またキタノスザクはターファイトでは期待ほど活躍しませんでしたが、
多くの会員の方が繁殖に上がった年に会いに来てくれたことを思い出します。
産駒の活躍はビッグサンデー以外は名を残す馬もいませんでしたが、とにかく子が生まれると絶対に外を周って
歩く・・・子育てもこんなに賢く上手な母は未だオゴジョ以上の馬はみたことがありません。
2週間ほど前、ちょうどターファイトの秋のツアーの日に今まで横たわることもなかったオゴジョがずっと寝て
起きない状態になり、もうだめか・・・と諦めていた次の日、朝早く見に行くと奇跡なの立っており
私を見て「ふふふ~」と鳴いて呼ぶのです。
この時、「まだ生きていたいんだね!」・・・・どうするか決断を迫られていたことを知ってか、生きたいんだ!
そう思い、最後は牧場で看取ろうと決心したのでした。
みなさんが思うのと違い、高齢の馬は名馬でもその影はなくなります。
私も老いるくらいと思っていましたが、うちではなったことない蓄膿症になり、その苦しそうな息遣いや
四本であるく馬の下肢がふらふらしたり。
見ているだけでも十分に辛いのに馬自身がどれだけ大変かわかりません。
その最後を看取るのは想像以上に過酷で、辛い場面を正面から受け止めることは
耐えがたい。でも、牧場においておきたい。
が、それがオゴジョにとって幸せだったのか、ずっと考えてしまいます。
でも、最後家族にみんなに見守られ、そして自分の生まれた牧場で亡くなり、
他の馬たちも集まってきて見送られ・・・そうしてあげられた、それだけは本当によかったと思ってます。
何より苦しい日々を耐え抜いて、最後楽になったことが悲しくも一番願っていたことだけに
その状況を上手くお伝えできませんが、思い出すだけで涙が溢れてとまりません。
最後まで生きることと戦う姿はあっぱれ!
オゴジョ本当にありがと~!
楽になったオゴジョと同じように雲一つない秋晴れで、夜は綺麗な星空。
やっと苦痛から解放されたんだ・・・そう思って空を見上げました。
毎年オゴジョの大ファンで来場してくれたカメラマンの長谷川修さんから、キタノオゴジョととねっこ
(エーピーバスティア)のお写真を送っていただいたので、載せたいと思います。
オゴジョよ、安らかに。そして思い出は永遠だよ。