新年あけましておめでとうございます。
もうすぐ父の命日。
父が病院で息を引き取ってから早1年がたとうとしている。
父が亡くなってからしばらく父の夢をみた。
「まだ死んでいないよ。」と聞いた朝は主人の弁当を作りながらも涙があふれてきた。
その声には生なましさがあった。
のど仏は高野山へ納めた。
お骨は今だ母が持っている。
墓は父の生まれ故郷にある。
今頃は重たい雪に覆われ辺り一面雪野原。
過去も未来も孤独も何もない今だけがすべての静寂に包まれた地。
父が最も畏れていたか焦がれていた景色に違いない。
家族と生きるために選んだ雪のないこの地に新しく墓を建てようか母と話をしたその夜、
久しぶりに父が夢にでた。
「墓は触らんでいい」
父は作業服をきて墓の周りを綺麗に整備している。
草刈り鎌をもって元気に生き生きと。
父はやっぱり死んでいないんだなあ。
肉体のなくなった父はいったいどこで何をしているんだろうか。