父が特養に入所した。
先日連絡が入ったときは、やっと入所できたかと思った。
母と父の顔を見に行った。
ショートステイを利用して11か月。
先日は自分で飲めたジュースが今日は飲めい。
吸い込む力がなくてストローが使えなくなっていた。
ショートの次は特養。
その次に進むところは…。
貧しい故郷を後に新天地にやってきた父。
自分は食うや食わずで家族を養った。
数年たち高度成長期の恩恵を受けることができ、やってきたこの地を離れずに暮らすことができた。
故郷の家は朽ち果て撤去した。
畑も田も山も荒れ果て引き継ぐ者はない。
一つ冷たい墓が残るだけ。
故郷を捨て家族中心の生活。
それでも家族との思い出はたくさんある。それだけが財産だろうか。
小さな世界で過ごさなければならなかった父だったのか。
その世界が好きで幸せだったと願いたい。
特養へ入所した本日。
葬式を迎えるより悲しいのかもしれない。