アイデアリズム idealism daydream

マイケル・サンデル 究極の選択 "ビンラディン殺害に正義はあるか"

マイケル・サンデル "ビンラディン殺害に正義はあるか"」
http://www.nhk-ondemand.jp/program/P201000059300000/#/0/0/
http://www.nhk.or.jp/harvard/index.html

 内容のあらすじは主に
  1. ビンラディン殺害についてアメリカは正義だったのか否か
  2. もしあなたが"アフガニスタンの戦場"にいる兵士で怪しい山羊飼いを見つけたら殺すか否か(実話に基づいたアニメーション入り)
  3. もしあなたが"アメリカ同時多発テロ"時の国防長官だったらジャンボジェット機を撃ち落とすか否か(実話に基づいたアニメーション入り)
 の3つを挙げて、日本、中国、アメリカの3カ国の学生と共にディスカッションしていくというものでした。

 ナンダカンダ言って面白いのは日本人学生の反応。アメリカや中国の学生は結構「票が割れる」というか「個人的な色々な意見」が出される中、日本は「どっちかにミンナが傾く」「しかもブレてる」感じがとてもソレらしいのです。

 例えば最初の命題「ビンラディン殺害」については、日本の学生達は「正義ではない」「ビンラディン氏は国際法で裁かれるべき」と言っておきながら、2番目の命題「怪しい山羊飼い(単なる民間人かもしれない)」と3番目の命題「突っ込んでくるジャンボジェット機」については「軍として山羊飼いを殺しちゃうのは仕方なし」「突っ込んでくるものは撃ち落とす」・・・と、(軸が)ブレにブレちゃってる点とか。

 もちろん、究極の命題なので模範解答など無い質問ですが、ただ、

こんなにブレちゃう(ように見える)って事は国際社会で「日本人は分からン」と言われても仕方ないよなぁ・・・(日本人の私としては気持ちは分かるけれど)

 と、思ってみたり、かといって「善悪どっちなのか?」という命題なのに、

どうせ悪人なンだから(裁判等で)税金を使うのはもったいない、とっとと皆ブッ殺してしまえ

 と、おチャメ発言の中国人学生ウーさん(正確な名前は忘れた)に、各国というか同じ中国人学生の皆さんからも苦笑が起こりつつ・・・となんだか、
  • お国柄がミニマムに反映されちゃってるなぁ、このディスカッションは
  • 誰か言うかと思ったけれど、やっぱり言っちゃったなぁ・・・
  • もしかしてサンデル先生の"術"なのか、これは・・・?! (哲学倫理学的には第1の命題は"確信犯"の命なのに対し、第2の命題は"犯人かどうか分からない"命、第3の命題は"巻き込まれた"命、と分けて考えるといいかもしれない)
 そんな今日この頃。
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