アイデアリズム idealism daydream

青い眼がほしい

 「青い眼がほしい」(作:トニ・モリスン)という本を読んだのは中学生の頃か高校生の頃か、はたまた学校を卒業してからか、ハッキリとは覚えていません。
 また内容もこれまた昔の事なのでハッキリとは思い出せず「観た聴いた読んだイロイロ」のカテゴリーではなく、こちら「考え事イロイロ」のカテゴリーに入れました。

覚えている限りのあらすじ:

「黒人で醜い容姿のピコーラ(主人公の女の子)はいじめられっ子。ピコーラは"(神様に)青い眼にしてください。そうすればみんなが私を愛してくれるかもしれないから"と毎日祈り続けるが願いは叶わずいじめ続けられ、やがて決定的な悲劇が襲い精神が崩壊してしまう」

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 あり得ないような救いようの無い悲惨な物語を、まるで備忘録のように淡々と綴られる文章。

このどうしようもない世界で愛を知らず、自身の無力さを思い知らされる

 ピコーラほど不幸ではないけれど、それなりにイロイロあった私は自分自身を重ねあわせて「なんのために生まれてきたの」とか「珍獣・化け物扱いをされるのは辛い」と幾度も感じました。

生まれ変わってやり直したい
記憶を全部消したい
いっそ青い眼がほしい

 とも考えました。今思えば些細な違い(のはずなのに)がとても重くのしかかかり息苦しい毎日でした。

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 私とピコーラとの違いは「日本に住んでいるためか比較的社会的圧力が弱かった」のと「数少ない友人たちに先立たれたこと」のような気がします。

どうして先に逝っちゃうの?
私の方が先のはずなのに・・・

 毎日毎日めげて死ぬ事ばかりを考えていた私は、言い方が悪いかも知れませんが「友人たちがあっさりと死んでしまう事で"こんなにも人間って簡単に死んでしまうものなんだ"」と思い知らされ、拍子抜けしました。
 それと同時にまだのうのうと(しかも意外にも結構タフ)生きている自分自身に怒りを感じたりもしました。

私と触れ合うと(何かの呪いで)死んじゃうんだ
私はやっぱり死神か何かなんだ
だから友達や恋人はいらない、一人ぼっちでいいよ

 本当は寂しかったし悲しかったけれど、だんだん慣れてきて感覚もしびれてきて・・・

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 なんだかとりとめも無い文章になってしまいました。

生きているだけで幸せだと
容姿なんてどうでもよい事なのだと
マイノリティ(少数派)は悪ではないのだと
多様性を学ばなきゃいけないのだと

 そんな事を考える今日この頃。
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