RX-7(FD3S)の入庫です。
サーキットでぶつけて来られまして始動不良もある事から緊急入庫となりました。
最初は修理の前提でしたが始動不良の点検等したところECUのバグの可能性がある事が判り、またリア側の圧縮数値が一室5Kg台となっておりました。
慣らし運転の様な事をすれば圧縮は回復するかもしれません。
しかし、オーナーさんが主としているサーキット走行はこれでは出来ません。
車両の現状をお話しするとやはり、今回の事はご自身の加齢による反応不足等自身の問題であると捉えられておりまして、復活してもまた壊してしまうかも知れない、ここが潮時と捉えられたそうでこれ以上の点検修理はしないと言う判断をされました。
少しのこの車両との関りを話します。
この7は3台目の7で過去の2台(新車、1型、5型)ともにサーキットで全損にさせてしまいました。(サーキット走行しているとある意味あるあるですが。。)
新車の2台目をサーキットでコンクリートウォールにぶつけてほぼ全損状態でした。
その場で取引仲間に連絡して車両探しを始めました。
と言うのも既に車両は生産廃止で中々いいタマが少なっていました。
その取引仲間と当時仲間が契約していたオークション会場で目星をつけていた車両を確認すると・・。
始動不良。。
スタッフがプラグコードを入れ替えながら二人かかりでエンジンを掛けている所をみてこの車両は無いなとなりました。
予算に見合う車両が出品されない中、偶々訳アリ(不動車4型)を見て居たら現在の車両が見つかりました。車両ももちろん予算内以下もいいところ。
エンジン等は2台目のものがある。
生きている部品を点検やオーバーホールして使って、足りない物は新品で組み上げれば5型ベースで作るより色々出来るとオーナーさんは考えて最初からワイドボディ化、公認等とりまして現在の形になりました。
その後FSST(富士スペシャルステージトライアル一応、JAF認定イベントなので国内B級が取得出来ます)に参加している為、レギュレーションの範囲内でアップデートしていました。
その後も順調にサーキット走行を続けていましたがまたもやサーキット走行で事故を起こしました。
3台目は辛うじて全損を免れながらも過去の事故の経験(全損2台)からオーナー自身の運転の癖や問題で車両を壊す事を防ぐ為にもドライビングスクールを開催したりお勧めしたりなどのアドバイスをいたしましたが、加齢による反応の衰えや癖は中々直るものではありません。だからこそのスクールへの参加推奨だったのですが中々、ライフワークの中に入れられなかった様です。
その結果(事故)が今回の事だと思います。
もしライフワークにしっかり取り入れられていたらもう少し乗れていたかもしれません。
でも、この車を一から作ったスタッフもオーナーに大きな怪我無く終わりに出来た事は雲の上から喜んでくれているとは思います。
ただせめてもう少しまともな状態で?とはメカニック的にはあったと思います。笑
オーナーさんもこの車両との付き合いが一番長く色々な思い出が詰まっておられると思います。
オーナーさんと、この7の成績は2012/2013のFSST(富士スピードウェイのイベント)で2年連続クラスチャンピオンも取りました。
その後も成績は残せずとも一緒にサーキットを走って来ました。
7でサーキット走行するのがコンセプトですからいつも一緒でした。
人も車も別れがあれば出会いがある様に、走らせるには鈑金等諸問題のある車両ではありますがどこかで誰かの思い出になる事を祈ります。
オーナーさんもサーキット走行は他車種で続けたいと事で、7はGT7で走らせるとの事でした。(奥様も参戦するらしいです。笑)
オーナーさん、7君長い間ご苦労様でした。
当店を長年ごひいきにして頂き誠にありがとうございました。
またいつか何処かで元気に走る7に出会える日を祈っております。
アイフィーリン 代表 八木 高 (メカニック 故 柳川 判童)