いきもの散歩

近所の自然観察、飼育している川魚の記録

久しぶりに田んぼでガサガサ

2017年12月24日 | 自然観察
12月中旬、久しぶりに田んぼやその周辺でガサガサをした。

今回の目的は次のような感じ。
(1)ヌマエビ類の採集
(2)この時期に田んぼ脇水路に生息する淡水魚を確認する。
(3)5月に田んぼ周辺で多数のウキゴリ類を見かけたが、ウキゴリなのかスミウキゴリなのか確認する。


採集結果は以下のようになった。

カダヤシ



雄個体。


雌個体。

カダヤシは特定外来生物であり、移植、飼育、移動などが禁じられている。
田んぼ脇の水路で網に入る魚はこればかり。この田んぼでは2013〜2014年にミナミメダカの生息を確認しているが(数は少なく、在来種かは不明)、それ以降は全く採集できない。2000年頃はカダヤシの数は少なく、ほとんどがミナミメダカだったそうだ。メダカが消えた一因としてカダヤシによる駆逐もあるのだろうが、生息環境の悪化が主要因なのだろう。そして、環境適応能力の高いカダヤシが生き残り、繁栄している状況なのだろう。


モツゴ、タモロコ

タモロコ1匹(左上の手前側)とモツゴ5匹を採集。
どちらも普通種であるが(タモロコは国内移入?)、採れる魚はカダヤシばかりなので、網に入るとうれしい。


カワリヌマエビ属の一種





田んぼ脇水路で繁茂しているオオカナダモに網を入れると、簡単に採集できる。
ミナミヌマエビなのか、シナヌマエビ類なのか、或いはその交雑種なのかは不明。


ミゾレヌマエビ




ヌマエビ類を10匹採集するとミゾレヌマエビが1匹混じるといった感じで、網に入るのはほとんどがカワリヌマエビ属の仲間だった。
ミゾレヌマエビはヤマトヌマエビと同じヒメヌマエビ属で両側回遊種。そのため飼育環境下で繁殖させるのは難しい。
ミナミヌマエビと比較して透明感があり、額角や腹節が長めで、腰の曲がり具合が特徴的。また、頭胸甲部には逆ハの字、或いはVの字模様があるとのこと(参考: ミゾレヌマエビ(本物)の「ワンバウンド模様」 | 蝦三昧)。


ウシガエル(オタマジャクシ)

カダヤシ同様、こちらも特定外来生物。


##### 採集結果 #####
モツゴ、タモロコ、カダヤシ
カワリヌマエビ属の一種、ミゾレヌマエビ、アメリカザリガニ
カワニナ、ヒメタニシ、スクミリンゴガイ、サカマキガイ
ウシガエル(オタマジャクシ)


まとめ
今回、田んぼやその周辺でガサガサを行った。
採集できたヌマエビ類は、カワリヌマエビ属の仲間とミゾレヌマエビ。
淡水魚はカダヤシばかりだが、モツゴとタモロコも採集できた。ミナミメダカの生息は確認できなかった。春に多数いたウキゴリ類は1匹しか見かけず、隠れ家となる石が邪魔で捕まえられなかった。
観察するためと、飼育中のハゼ類の餌用にヌマエビ類を持ち帰った。









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