お園の州
昔、島には強欲物の強い代官がいて年貢取り立てが厳しく島の人たちは、大変困っていました。
ある日、大潮の日 島の人たちは強欲な代官を大潮の日だけ海上に現れる白浜できれいな中州へ誘い、お酒を振舞い代官を酔い潰れるまでお酒を飲ませ、潮が満ちるのを待って島の人たちは、代官一人を置き去りにして帰ってしました。
大潮の時だけ出現する中州は、潮が満ち始めると潮の流れが速い激流へと変化します。
酔い潰れた代官が目を覚ました時は、島の人たちは、誰も居なく潮だけが激しく満ちて来ていました。
代官には、お園という一人娘がいて、帰りが遅い父親を心配して 州 の見える岬まで迎えに来ました。
ところが島の人たちは誰も居なく父親だけが州の中に残されているのを見て、島の人たちに助けを求めましたが、誰も助けてくれません。
潮流にのみ込まれていく父親を見てどうしょうも出来ないお園が、ジタンダを踏んで悔しんだポックリ下駄(履物)の足跡が岩に着くほど嘆き哀しみました。
お園は島の人の非情さん恨み、お園の顔から笑顔が消えてしまいました。
その後、大潮になると州では、船の遭難や島の中では、悪い病気がまん延して、島の人たちは自分たちがした過ちを悔い、島に代官の霊を祀り 州を園の州とよび代官とお園をいつまでも慰めたそうです。
注
一部解釈が間違っているかも知れません。
島の中に立てられている看板を参考に自分なりに解釈して書き込みました。
このお園の州の物語を当方のブログに記したのは、本来昔の話とは言え、島に残っている酷い、醜い伝説的な物語は、島内だけに伏せて置きたい島外には知られたくない、と思いますが、観光客が一番見やすい場所にその看板を立てあります。
島の先祖がその霊を真剣に祀り悔い改めているからこそだと感じ、書き込みました。