handmade-ism

昨日も今日も明後日も、洋裁漬けの日々。

闇あればこそ引き立つモノ。

2010-11-07 21:04:38 | 日々の出来事
今年一番感動したもの。


仙台まで出かけた帰り道
松島を通った。

ちょうど松島の紅葉ライトアップが
始まる時間と重なったので
何と言うこともなくふらりと立ち寄ってみた。

始めは瑞巌寺の灯篭だけみて
帰ろうかと思ったのだけれど
円通院のライトアップのあまりの素晴らしさに魅かれ
中まで入ってみると。。。

そこは異世界








夏の夜とは違う冴えた空気の中
漆黒の闇に浮かぶ篝火と灯篭

本物の「火」が放つ光は陽炎のようにゆらめいて
訪れる人を奥へと誘う

円通院は昼間行っても見事な庭は見ごたえがあるのだけれど
夜の紅葉のライトアップはとにかく見事

黒い湖面に鏡のように映る紅葉なぞ、
奈良か京都へでも行かない限りお目にかかれないと思っていた



水面には波ひとつなく
凛と立つ木々を映し
その水面はライトの光で
まるで幾重にも漆を重ねた漆器のように
光っていた

さほど期待していなかっただけに
ただただ感動してしまった

石庭の紅葉も道端のお地蔵さまも
とても美しく、一時時間を忘れる











私は暗闇が嫌いではない
だからこそ闇の中にぽつりと浮かぶ灯りが
この上なく美しいと感じるのかもしれない

ぽつぽつと浮かぶ灯りも、
その灯りが照らす景色も、
闇が深いからこそ輝くのであろう

久方ぶりに、頭の中が浄化されたような気がする
素晴らしい一日をありがとう。

現在進行中。(格闘中と云うべきか。。。)

2010-11-05 22:07:37 | ハンドメイドの事


今手がけている作品の中から2点ほど。

青と白の生地は大漁旗です。
お客様の持ち込み生地で、
斜めがけのショルダーBagに変身する予定。

大漁旗としては潔いほどシンプルなデザイン
図案の入り方も大胆。
この図案をいかにBagの中におさめるか。
切り取る場所が違うと出来上がりの印象も
ガラリと変わってくるんだよねぇ。。。

依頼主は男性の方。

実は依頼主の方に直接お会いしていないのですが
こんな生地持ってくる人なのだから
おしゃれオヤジに決まってる(笑)

こういう「あたりまえじゃない」生地を
前にすると気合入ります。
布にいろんなことを試されている気がする(笑)
というかもてあそばれている感じ???

Bagのデザインは決まっているのだけれど
パターンで悩み
あわせる芯地でまた悩み
裁断で悩み
裏地で悩み。。。

依頼ではくったり感のある仕上がりとのこと
なのだけれど、強度の面を考えると
やっぱり表地にも芯を入れなきゃならない

裏地は裏地で散々悩んで昔の布団かわにしたのだけれど
これまた強度の面を考えると芯を入れないと。。。

芯が薄すぎては意味がない
厚すぎては張りが出すぎる
ん~。。。

でも一番悩んだのがやっぱり表生地の裁ち合わせ。
白と青の強いコントラストを生かすにはどうしたらいいのか、
また、出来るだけ無駄なく裁断して
残った生地をまた何かに利用してもらいたいし。。。

大漁旗や着物などはたいてい大切に大切に保管されていたもの。
どうせハサミを入れるなら最後まで無駄なく使って欲しいなぁ。

などとごちゃごちゃ考えてるうちにあっという間に
一日が終わってしまった

勇喜を振り絞ってようやく裁断と芯貼り完了。
ふう。
長い1日だった


2枚目画像は着物をリメイクしたコートです。
こちらは別生地で1度目の試着補正が完了して
本番の生地で2回目の試着補正を待っている状態。

とても素敵な柔らかい色合いの生地。
けれど全体的に淡いトーンの色なので
何かしらさし色が必要かな?
そうするとデザインも色合いも
もっと引き立つような気がするなぁ~
次回の補正時にお客様と要相談。

こっちもハサミを入れるのにはやっぱりドキドキ。
もう二度と手に入らない生地は、何回手がけても
裁断するのにかなりの勇喜が必要です

切ったら最後、後戻り出来ないし。。。

一枚完成するごとに寿命縮んでる気がするのだけれど。。。

後は、お直しが多数。

お客様をだいぶ長いことお待たせしてるのだけれど
手が2本しかない
ひとつずつしか進まない
でも手は抜きたくない

本当に申し訳ないなーと思いつつ
皆さん気長に待ってくださるからこそ出来る仕事。


明日も頑張ろう。

築館薬師まつり

2010-11-04 19:20:10 | 日々の出来事
先日、おとなり栗原市にて薬師まつりが開催されました。
ちょっと忙しい時期ではあったんだけど
どうしても着て動いてる平安装束を生で見てみたかったので
行ってみました。

毎年選ばれるミスしずはた姫も、
準ミスの侍女の方々もとっても可愛らしくて
装束もきちんとした物を着ていたのでウキウキで
バシバシ写真を撮ってました

しずはた姫の乗る牛車をホンモノの牛が牽いてたのにはビックリ。
軽く暴走しかかってたけど(笑)








この色合わせは春の重ねでは???
と思ったのですが、違うかな。。。
詳しいことはわからないんだけれど。
きれいだからまぁいっか(笑)


こんな人達も。





大崎塾の皆さん。
趣味で手作り甲冑を作っている方々です。
遠目にみたら、手作りには見えないほど
完成度が高い!オドロキ。


その後に続いたのはお神輿。
外国の方も参加して楽しそう。




こういった時代物の行列はなかなか見れないので楽しかったです
ん~。
行ってよかった。

手作りのウェディングドレス

2010-11-04 18:51:52 | ハンドメイドの事
生徒さんが昨年、お嬢様の結婚式のために製作したドレスです。

ここまでの大作を製作される方はなかなか少ないので、
完成した時に写真を撮らせてもらっていたので
一部をUPしてみました。

このドレスはお嬢様がデザインを考えて
私がパターンを起こしたものです。
製作はお母様(生徒さん)です。




多少サイズが変わっても対応できるよう、
レースアップのビスチェとスカートのセパレートタイプにしました。
もちろん、ヘッドドレスも手作りです





シルエットがシンプルなデザインだったので
全体にモチーフをちりばめてあります。



生地がオフホワイトなのに対してモチーフレースが
真っ白だったのでそのまま乗せると色味が合わなくなっちゃう。。。
と、いうことでモチーフをうすーく紅茶染めにしてから
一つ一つのモチーフにビーズ刺しゅうを施してあります。





裾にもぐるりとレースをまつりつけ、
更にビーズを一つ一つ縫いつけて。。。



画像はありませんが、スカートの中に履くパニエは既製品を購入したのですが
どうにもボリュームが足りずにパニエにも手を加えてあります。

私自身もだいぶ手は貸しましたが、
頑張って作られたお母様の愛情の詰まった
素晴らしい作品になりました

アルバムの写真撮影にたちあわせていただきましたが、
とても素敵な花嫁さんでしたよ

こういう現場に立ち会うといつも思うのです。
お料理にしろハンドメイドにしろ、
愛情に勝るスパイスはないのだと