小野氏は、神奈川県庁で漁業関係の仕事をし、県漁連を経て、全国漁業協同組合連合会へと転任され、漁業一筋にこられた方で、昨年行われた「第25回全国豊かな海つくり大会」では、天皇陛下の接待役をされた。
その経験から、色々な興味深いお話があった。その中の一部をお裾分け。
・遊魚と漁業:同じように魚を獲っても、その魚を売って生活している人は漁業、
そうでない人は遊魚。
・水や海の中にいるものを獲って生計を立てるのは全て魚業、ジュンサイを獲っても。
・沿岸漁業は、農林大臣の認可が必要。外国へ行ってする場合も農林大臣の認可が要る。
・三崎港のマグロ:終戦後海軍がいて、その軍人さんが漁業を始め、鯖を漁獲するために
日本中を回り、その後マグロ基地に発展。
・魚の回遊は、えさを求める回遊と産卵するための回遊の2種類である。
・海苔:夏場は海苔はない。
夏場、貝殻の中に海苔の菌糸が存在することをイギリス人が発見。
海苔の下に貝殻を敷き詰め菌糸を捕獲して養殖する技術を日本人が考案。
それを中国に指導して、中国から安い海苔が入るようになって、日本の海苔業を圧迫。
・日本漁業は高齢化し、不要になった船を韓国に、韓国は台湾に、そして漁法も指導して
その結果日本近海の魚が乱獲される。
・今後台湾がマグロを支配するだろう。
そこで日本は台湾に減船を求めテーブルに乗せたが、その減船分は中国に流れ、 日本の近海で漁業が盛んになる。
そして、将来中国から輸入する魚を食べる時代が来そうである。
・魚を食べる人は、気持ちが優しい。肉を食べる人は個人的には強くなり喧嘩っ早い。
この話を聞きながら、日本人は天に向かってツバキを吐いているようなもので、その時は良かれと思っても、後で取り返しがつかないようなことを平気でしている。
物事を広く見れない、ちんけな日本人になりつつあることを感じ、さびしくなった。
天皇陛下の接待役が終わって家に帰ってから緊張しガチガチになったという話があった。
天皇陛下は、相手が普通に話せるように自然と行動が身についていて、やさしい、ゆったりした、お姿をテレビで見て感じるが、其の儘なのだなとおもった。
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