ネットサーフィンをしていたら「真空管5球スーパーラジオキット(GSR-6-2)」が3万円弱で販売されていた。ラジオ少年時代の製作意欲がわき上がり作って見ることにした。届いたキットは全部中国製で、デッドストックが放出されたものらしい。回路図も昔の標準回路と違っており、国製で、デッドストックが放出されたものらしい。回路図も昔の標準回路と違っており、
1 ANTコイル、局発コイルは小さいμ同調式のもので次項のセラミックトリマとともに、シャーシー内に取り付けるようになっている。
2 バリコントリマ、パッティングコンデンサーがなく、別なセラミックトリマが2個付いている。
3 検波はダイオードで、検波管6AV6の代わりに12AX7が付いており、これでトーンコントロールを行っている。
4 IFTはIFTの側面に2ヶの調整穴のあるもの。(μ同調式の物しか見たことがなかった(--;))
5 MT管のマジックアイは初めて見た。(--;) など
実体配線図と昔とったキネヅカで製作を開始し、2日間で完成した。入念に回路図とチェックした後、わくわくしながら「火入れ式」。真空管が温まってくると「ボワァーン」と大発振して止まらない。何だ、何だ、OPT(アウトプットトランス)をつなぎ間違えたかなと、一次側端子を入れ替えたら発振は止まった。やれやれ、2m位のアンテナを付けバリコンを回すとかすかに放送が受信できる。
一応、正常に動作はしている模様だが、昔の回路と違うのでトラッキング(周波数合わせ)とIFT(中間周波トランス)の調整方法が分からない。
インターネットで調べると同キットの製作記事がいくつかあり、これを参考に調整をした後、アンテナをアマチュア無線の逆Vアンテナの一端につないだらガンガンと地元局が受信でき、昔懐かしい真空管5球スーパーが完成した。\(^_^)/
完成5球スーパーラジオ
正面パネルはステンレス(0.8㎜位)の立派なもの。バーニアダイアルは回転角180°の物に代えた。
初期キットはケミコンが6AQ5にかなり近接していたらしい。このキットは改善されていたが、更に電源トランス寄りに移動した。
配線は最初実体配線図を参考にしたが、おかしな配線指示がでてきたので、途中からは昔の経験則をもとに配線した。
その後、キット販売者からこのキットの製作記事の本が発行されるとの連絡があり、この本やインターネットの製作記事を参考に、次の改造をした。
1 6BA6にカソード自己バイアス回路を付けた。
2 6AQ5のSG(スクリーングリッド)はリップルフィルタの2段目から、6BE6と6BA6のSGは共通としリップルフィルタの3段目から供給した。
3 6BE6にもAVCをかけた。
4 6AQ5のカソードパスコンを外した。
5 12AX7の負帰還抵抗(360k)は外した方がよいとの指摘たが、外すとBASS(低音)を強くするとボコボコとモーターボーデングが起きるので外さなかった。付けたままでもBASS調整が適正にかかり不都合はでなかった。
6 音量調整ボリュームは少し回しただけで大音量になり、BカーブのようなのでAカーブのものに代えた。
その他、外付けSP、外部入力ジャックは接続しなかった他は、オリジナルの回路のままとした。
久しぶりに真空管ラジオを作り楽しませてもらった。手持ちに昔の真空管やパーツジャンクがあるので整理をして、また1-V-1などの通信型受信機を作ってみたいと思っている。
※、このキットの詳細な製作及び調整方法の解説が、技術評論社刊の「こだわりの真空管ラジオ作り」に掲載されている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます