銀座句会第百二回平成二十七年二月十七日(火)
於 東京・銀座6丁目「待つ緒」
出席者 松尾あや子 松尾ゆり子 大里隆子
塩谷絹江 山田雲庭 殿木和三人 星野庄介
欠席投句 石川列雲子
披講 塩谷絹江
◯今月の注意点
①季語正しく使う。
②無季の句はやめる。
③季語擬人化しない。
④言葉の組み立てを考える。
⑤切れを大切に。
⑥「で」は止める。
⑦季違い注意。
⑧配合の句を。
⑨一句で文句を言わない。
⑩よけなことは言わない。
⑪具体化を。
⑫平仄を合わす。
★殿木和三人
如何にして食ふても勝手春大根 (雲庭・隆子)
若葉風乱るるほどの髪はなし (庄介・あや子)
【添削】木の芽風乱るるほどの髪はなし
銀ぶらの人込みにゐて梅一樹(あや子・ゆり子)
【添削】銀ぶらの人混み絶えず梅一樹
カメラ買ふ齢七十七の春 (隆子)
仄暗き銀座の稲荷春の燭
春耕や疲れる重さ肩にあり
★石川列雲子
だらだらと点滴長し春の夜 (庄介)
【添削】点滴のだらだら長し春の夜
土筆坊我が家にそっと出でにけり (雲庭)
春きざす神に見えるや担当医 (ゆり子)
【添削】春兆す神とも頼む担当医
おふくろの手作りの雛飾りけり
秋ヶ瀬の自然に咲くや桜草
子猫たち皆鈴つけて並びをり
★山田 雲庭
寒返る手櫛で急ぐ女かな (絹江)
【添削】春寒の手櫛に急ぐ女かな
写メールで届ける愛のチョコレート
横浜ではるか稲取吊し雛
【添削】横浜に飾る稲取吊し雛
飲み過ぎて枕の方の蜆汁
春の夢退職あとも仕事かな
鳥つるむ箱根背にして朝日受け
★大里 隆子
立春や大路にゆるりバスを待ち(庄介・和三人)
【添削】立春や都大路にバスを待つ
節分や明けて賑やか雀の子 (雲庭・ゆり子)
【添削】散らばりし豆に賑やか雀の子
四条にて君への土産桜餅 (庄介)
私はね如月うまれあの人も (庄介)
紅梅の出迎へ嬉し楽屋口 (和三人)
【添削】ぽつねんと紅梅立ちて楽屋口
初日には優しさ色の春ショール
★塩谷 絹江
装ひの帯はきりりと針供養 (庄介)
穏やかな昼のひととき梅かほる (庄介)
見つけたり大地を割って蕗のたふ (雲庭)
【添削】二三個の大地を割るや蕗の薹
何もせぬ降り積む雪を眺めたり (隆子)
【添削】春の雪心鎮めにながめけり
春浅し蕾膨らむ枝の先
春の雪鴉の並ぶ塀の上
★松尾あや子
如月や静けさ戻る八幡宮 (絹江・ゆり子)
【添削】梅咲いて静けさもどる八幡宮
春立つ日幸多かれと初しぼり (絹江・ゆり子)
【添削】酌み交はす酒は立春初しぼり
紅梅の一本佇む不動堂 (絹江)
【添削】紅梅の一本古し不動堂
雀の子なつかし顔の同窓会 (雲庭)
春の雪騒ぎすれども雨の朝
おちょぼ口開き始めた沈丁花
★松尾ゆり子
目のうるみ恋する如く春の風邪
(庄介・隆子・あや子)
【添削】春の風邪恋する如く目のうるむ
春寒や寝床の中のストレッチ(和三人・あや子)
春めくや老ひてなほ増す声の艶 (庄介)
冴返り待合室の午前九時 (和三人)
【添削】冴返る待合室の午前九時
十五秒ゆでて美味なる菊菜かな (絹江)
伊予柑の熟女の味と伯母の言
【添削】伊予柑は熟女の味よ伯母の言
★星野 庄介
たまさかの来客一羽春の蝶(雲庭・隆子・絹江)
春暁や妻のぬくみのかたはらに
(和三人・あや子)
ほほなぶる風は川風春の風 (あや子・ゆり子)
日本の正義危うし芝を焼く (和三人)
はうれん草噛めば故郷の山河かな (隆子)
目刺焼いて果報は待つに如くはなし
◎次回は
三月十七日火曜日 開催いたします。
於 東京・銀座6丁目「待つ緒」
出席者 松尾あや子 松尾ゆり子 大里隆子
塩谷絹江 山田雲庭 殿木和三人 星野庄介
欠席投句 石川列雲子
披講 塩谷絹江
◯今月の注意点
①季語正しく使う。
②無季の句はやめる。
③季語擬人化しない。
④言葉の組み立てを考える。
⑤切れを大切に。
⑥「で」は止める。
⑦季違い注意。
⑧配合の句を。
⑨一句で文句を言わない。
⑩よけなことは言わない。
⑪具体化を。
⑫平仄を合わす。
★殿木和三人
如何にして食ふても勝手春大根 (雲庭・隆子)
若葉風乱るるほどの髪はなし (庄介・あや子)
【添削】木の芽風乱るるほどの髪はなし
銀ぶらの人込みにゐて梅一樹(あや子・ゆり子)
【添削】銀ぶらの人混み絶えず梅一樹
カメラ買ふ齢七十七の春 (隆子)
仄暗き銀座の稲荷春の燭
春耕や疲れる重さ肩にあり
★石川列雲子
だらだらと点滴長し春の夜 (庄介)
【添削】点滴のだらだら長し春の夜
土筆坊我が家にそっと出でにけり (雲庭)
春きざす神に見えるや担当医 (ゆり子)
【添削】春兆す神とも頼む担当医
おふくろの手作りの雛飾りけり
秋ヶ瀬の自然に咲くや桜草
子猫たち皆鈴つけて並びをり
★山田 雲庭
寒返る手櫛で急ぐ女かな (絹江)
【添削】春寒の手櫛に急ぐ女かな
写メールで届ける愛のチョコレート
横浜ではるか稲取吊し雛
【添削】横浜に飾る稲取吊し雛
飲み過ぎて枕の方の蜆汁
春の夢退職あとも仕事かな
鳥つるむ箱根背にして朝日受け
★大里 隆子
立春や大路にゆるりバスを待ち(庄介・和三人)
【添削】立春や都大路にバスを待つ
節分や明けて賑やか雀の子 (雲庭・ゆり子)
【添削】散らばりし豆に賑やか雀の子
四条にて君への土産桜餅 (庄介)
私はね如月うまれあの人も (庄介)
紅梅の出迎へ嬉し楽屋口 (和三人)
【添削】ぽつねんと紅梅立ちて楽屋口
初日には優しさ色の春ショール
★塩谷 絹江
装ひの帯はきりりと針供養 (庄介)
穏やかな昼のひととき梅かほる (庄介)
見つけたり大地を割って蕗のたふ (雲庭)
【添削】二三個の大地を割るや蕗の薹
何もせぬ降り積む雪を眺めたり (隆子)
【添削】春の雪心鎮めにながめけり
春浅し蕾膨らむ枝の先
春の雪鴉の並ぶ塀の上
★松尾あや子
如月や静けさ戻る八幡宮 (絹江・ゆり子)
【添削】梅咲いて静けさもどる八幡宮
春立つ日幸多かれと初しぼり (絹江・ゆり子)
【添削】酌み交はす酒は立春初しぼり
紅梅の一本佇む不動堂 (絹江)
【添削】紅梅の一本古し不動堂
雀の子なつかし顔の同窓会 (雲庭)
春の雪騒ぎすれども雨の朝
おちょぼ口開き始めた沈丁花
★松尾ゆり子
目のうるみ恋する如く春の風邪
(庄介・隆子・あや子)
【添削】春の風邪恋する如く目のうるむ
春寒や寝床の中のストレッチ(和三人・あや子)
春めくや老ひてなほ増す声の艶 (庄介)
冴返り待合室の午前九時 (和三人)
【添削】冴返る待合室の午前九時
十五秒ゆでて美味なる菊菜かな (絹江)
伊予柑の熟女の味と伯母の言
【添削】伊予柑は熟女の味よ伯母の言
★星野 庄介
たまさかの来客一羽春の蝶(雲庭・隆子・絹江)
春暁や妻のぬくみのかたはらに
(和三人・あや子)
ほほなぶる風は川風春の風 (あや子・ゆり子)
日本の正義危うし芝を焼く (和三人)
はうれん草噛めば故郷の山河かな (隆子)
目刺焼いて果報は待つに如くはなし
◎次回は
三月十七日火曜日 開催いたします。
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