お茶の先生役って、いそうよね。
ああいう雰囲気のお茶人。
と思って気になっていた。
映画の前に原作を。
著者が長年通う茶道についてのエッセイ。
自伝?かな?
お茶を通して、感じたことや気づいたこと、
生きることについて書かれている。
茶道に興味はないのだけど、
なんというか…あの世界には興味がある。
四季折々の花やお菓子や、掛け軸に茶器、
作法や手順があって、自然が季節に沿って
移ろいでいく様子を五感で感じる、
という贅沢。
春が近づくと、梅が咲いて、桜を待ちわびる。
あたたかい風が吹いて、花が増えて、
緑が濃くなって、陽がのびてくると、
だんだん日射しがきつくなって、
蝉が鳴きはじめる。
暑さがやわらいで、夕方の風が気持ちよくて、
空が高くなり始めたら、木々の葉が色づいて、
空気が凍てつく冬が来る。
人生はそのくり返しだ。
移ろう季節の中で、自分がいることを
感じつつ、今を生きる。
そういう感じがとても好き。
お茶は自信がないので、習う気にはなれないけど笑、
その心の持ちようは、とても好き。
自分を見つめ直すというか、
今の自分の置き所を確認するような、
うーん、うまく言えないけど…
今、ここにある、自分。
というのを感じたり想ったり、
見つめたりする1冊でした。
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