かなり気になっていたのだけど、
文庫派なもので、ずいぶんと待った気がする。
でも待っててよかった!
久しぶりに時間を忘れて、一気読みした。
『かがみの孤城』
中学1年生のこころは、あることがきっかけで
不登校になってしまった。
母とフリースクールの見学に行ってみたものの、
どうにも1歩が踏みだせず、日々もやもやと過ごしていた。
そんなある日、部屋のかがみが突然光ると、
中からおおかみの面をかぶった少女が現れ、
かがみの向こう側へと連れていかれてしまう。
そこには城のような世界が広がり、自分以外に
6人の同世代の男女がいたのだった。
すごくよかった!
読了感がすっきり感動、もやもや感なし!
なんとなく途中で展開は見えてくるのだけど、
え!そこにつながる?!て、とこもあって、
読み終わった後にページを戻しましたわ。
後半に怒涛の伏線回収。
前半部分で少し語られてもよかったんじゃない?
と思う部分も多々あるし、前半のだらだら感は
否めないところがある…何してたの?みたいな。
でも踏みきれない子たちが集まっているからこその
このだらだら感なのかと思ってみたり。
その後、現実の問題は解決したの?とわからない部分もあるけど、
きっと乗り越えたに違いない、と思わせる
希望がある話だったなあ。
ポプラ社だし、おそらく中高生向けな気もするので、
あまり難しい言葉や表現は使われていないし、
これはどうなったの?がないのは、そういうことかも。
すっきり、わかりやすい展開・内容が
好きな方にはおすすめです。
以下、ネタバレ注意です。
ネタバレしたら、おもしろくないパターンのお話です。
うち的には、主人公のこころは、あまり好きではない笑
ちょっと不登校になる原因がくだらないな、と。
いや、私全然あいつのこと、好きじゃないし、
どこがいいのかわかんないけど?くらい
言ってやったらいいと思うし、
萌ちゃんがかわいそすぎるでしょ。
きっと罪悪感あっただろうし、もっと早く学校に
行けてたら、2人で仲良く楽しく過ごせたはず。
萌ちゃんも手紙くらい書けば?と思ったりも
したけど、めちゃくちゃ長くなりそうだし、
話した方が早いか。書くのめんどそう。
もっと早く友だちになればよかった、みたいなこと言ってて、
まったくだよ!とつっこんでしまった笑
上巻読み終わったあたりで、
喜多嶋先生はアキなんじゃないの?
これ、時間軸がずれてるな、くらいは
わかってくるんだけど、下巻を読みだしたら
確信になってくる。このへんから展開が見えてきて、
謎解きが始まったら赤ずきんじゃなくて、
7匹の子ヤギだなって見当がついて、
それぞれの事情が明かされたあたりで、
おおかみさまはリオンの姉ちゃんか、て
予想がついてくる。
おおよそ当たってるんだけど、スバルが最後に
おれがゲーム作る人になるよ、そしたらマサムネは
うそつきじゃなくなるよね?
て、あたりは胸熱。記憶がなくなっても、
何かは心に残っているはず、と信じてるよ、
てあたりが中学生感あっていいな。まだ純粋。
ここで、そういやマサムネがパラレルワールドについて
熱く語ってるときに、有名なクリエイター知らないのか?って
言ってた気がするんだよなって思いだして、
ページを戻す戻す笑
あったあった、ナガヒサ・ロクレン。
も、絶対スバルじゃん!
ここだけ読めなかった〜。流してたわ〜。
男の友情に乾杯。
最後の方、突然リオンにスポットが当てられ始めて、
ほんとの主人公はリオンだったんじゃない?
と思ってしまう。リオンの方が過酷。
ていうか、こころ以外の子の事情の方が
いちいちきついし、つらいんだけど。
主人公かすむわ〜笑
で、最後にアキのその後が語られ始めて、
あれ?やっぱり主人公はアキ?てなる。
まあそれくらい主人公かすむ笑
時代が違えど、過酷な家庭環境や不登校は
なくならないけど、友だちを想う気持ちも
なくならないし、記憶がなくても何かが残っている、
ということもあるってことね。
全部語られてしまうのは、物足りない部分もあるけど、
でどうなったのよ?!てなるよりかは
じゅうぶんすっきり楽しめました。
たしかに映画よりかは、マンガ向きかな。
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