Jazz&Cats&Tea   文月彩

風太郎日記&詩&etc・・・
≪ 竹林書房 ≫
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申し訳ありません。

小品集 2

2009年12月01日 07時08分53秒 | らくがき





≪ いのち ≫

天使たちが,、流れ星を拾い集めて 

かみさまに お届けした日

次には星の子ではなく

優しいこころを持つ人間として

育つようにと 想いをこめて、

地上に送りだされたのです 

命を いただいた光の子等は 日々を生き

また やがて天に還る

どうか この一生という旅路が、あなたにとって

幸いであり 喜びで 満たされますように ・・・・・・・・



★ ふと・・・歩く


ふとした風景に慰められ
雑踏の中では人に揉まれながらも
私は歩く

ふとしたメロディーが湧き出るように
心に届く 寂しい時もある
そんななかも
私は歩く

決して頑強な身体ではないが
眠りながらも
夢の中で
私は歩く

若かりし頃
あまりに人生が途轍もなく
長く在るかのように思えていた
歩くことは辛かった
生きていくことに圧倒されて
怖かった

ふと想う
それでも
歩いてきた

これからも
私は
歩く

★ 水中の裸体

限りなく

それは

装飾もなく

言葉もなく

水音だけがかすかに聞える

幼かった少女は乙女になって

水中の裸体は

斜めにのびる

★ 星座の約束

約束の時間に
満点の星のもとで
あなたに会う

夜空を見上げて
星座を探し
冬の冷たい風に
吹かれながらも
わたしは
あなたに
会いたい

いつか どこか違う次元のなかでも
恋人になろうね

みつけるから 。。。。。。。

あなたを見つけるからね


★ やさしさ小箱

そこの小箱を開けて御覧なさい

小さな鍵が入っています

天から送り出されて今に至るまで
「この世で一番大事だよ」と神様に念を押されたこと

さぁ 胎内にいる前から持ち
それを胸に仕舞ったまま母から生まれた貴方
小箱を開けてご覧なさい

それはあなたの≪優しさ≫が一杯つまっている
もう一個の小箱を開ける鍵なんです

そこをあければ、優しさが溢れます

過ぎ去った苦痛 今ある苦痛
明日にも又 思い煩うこともあるけれど
その時々に小箱を鍵であけて

≪優しさ小箱≫を開けましょう

そこからは桜吹雪のように
あなたの本来の優しさだけが溢れます

まずは自分に優しくしてあげて。

そうすれば まわりの者は
もっと幸せになれます


★ しずく

月のしずくを集めたら
湖面になった

樹海をいけば
そこは 鬱蒼とした草むらで
緑の生気に満ちていた

このまま
このまま

森に吸い取られるなら
それもいい

ええ

彼方へ・・・・・


★ 砂漠の花

心に小さなあるいは
中くらいの
あるいは大きな穴のように
ポッコリと寂しく虚しい穴が開く日が
頻繁にある

いっそそこに
イライラの歯車を埋めて土をかぶせるか
動きの鈍いモーターのような身体ごと
生き埋めにでもなるか

殺伐とした考えが浮かぶ

夢を語り希望を持とう
他者を自己を励まそうと思って
書いている自分に矛盾が
様々に生まれる

一言で言えば「焦り」か
くだらない
何を焦る?
と問うたところでまだ焦っている
歯軋りし地団駄踏み
悔しくて涙が出る

単純なことが出来るだけで
喜びに満ちられる自分
それは確かに居るのに・・・

日時計を探す
砂時計の反転を待つ
古代の砂漠で道を尋ねる旅人でも
なかろうに・・・・

穴が開いているなら
そこに花を植えよう
そう思いたい
どんな花か
毒か蜜か
果実は成るか・・・

途方もなく
遠い旅ではないはずだ
地図もなくしたか?
いや
靴紐もまだ結べる

もう一度
今一度
いやいまこそ
希望の花の名を呼べ


★ 星の裁き

夜道を行く
車道に車も少ない
人も居ない

昔は田舎道の中
虫に食われたりしながらも
満点の星の元に居た

いまでも
あるはずの
何億光年からの光が
なぜもう届かない?

人は罪を犯しすぎたのか?
星にさえ呆れられたのか?

そんなことを
夜空に問うてみる


★ 雲の向こう側

君が
涙で曇って空が見えないと
嘆くなら

君のために野原に行って
ちいさな、たんぽぽをたくさん
摘んでこよう
それに眼を落として
眼が開いたなら

今度は一緒にスニーカーを履こう
散歩して空を見上げて
雲しかないと君が言うなら
雲の向こうには
青空が隠れてるだけだから
晴れ間まで 草に座って陽の光を待とう

君が悲しい時
君が寂しい時
ずっと 一緒にいよう

僕は君の味方で一生いるからね


★ 海底の時計

時に置き忘れられたのか
それとも
自分が過ぎ去ったものに眼をむけているのか

気がつけば一人取り残されている

時として残酷な時間の流れ

希望の小鳥を捕まえた錯覚に
取り付かれた現代人

大事なものは
深く深く冷たい海の底に沈んだ


★ 国道16号

国道線沿いに
とある店

そこで読書をするとき・・・

ふと眼に入ってくる
煌々と照らす車たち

気持ちがすこし乱れる

どうしてここにいるのか
なぜ生きているのか
どうやって生きてきたのか
そんな考えが巡る

書きながら
生きてきて
書きながら
もがいていて
書きながら
笑っている自分

童話の中の線路と花
その痛々しさに
吸い込まれ
悲しい気持ちになる

こうして時は過ぎていく
黙っていても
眠っていても
過ぎていく

格好もつけず
そのままで
生きている

・・・・・・・・

帰り道

むらさきの月が
寄添う


★ 日差しのもとに

明るい日差しを目差していこう
素直な心根でいよう
たとえ
雨が降っても
風が強くても
明るい日差しを目差していこう

虹の美しさ
夜露のしんみりな涼しさ
夜明けの紫
そして燃える太陽

こうして生きていこう
こうして微笑んでいこう
歌を口づさみながら

.................

小鳥たちが囀る朝に
子猫がじゃれる日差しのもとに
さぁ
おだやかに
笑っていこう


★ ともだち

若葉に誘われて・・・
木立を歩く

友達の笑顔
友達とのお喋り
ランチをもって
こうして
一緒に外に出た

どんなに
寂しい夜が来ても
笑顔で会える友達がいる

幸せだ

幸せだ

★ ひざしのもとに

ほがらかなひざしに
てらされて
おさなごが
ほほえむ

なにもこわいこともなく
なにもつらいこともなく
ひとは
いきてはいけない

ただ
ほがらかに
ひざしにてらされよう

てをのばす
めをあげる

かぜのこえをきいて


★ 春の日の・・・

あの日
夕日が差し込む
小さな部屋で
私のひとことが
あなたの心を貫いて
あなたは
痛み 傷ついたのではなかったかと
今になって思うのです

取り戻せない時間が20年も
過ぎて・・・
急にふと悲しい気持ちに
襲われる・・・
若さゆえの間違いや
純粋ゆえの強情さ

そんな自分を
持て余し
逃走し続けた青春に
やっと別れを告げた今

時がもどるならば
いまいちど
あなたに会って
今度はそっと微笑むだけの人に
なりたい


★ うた

ひとのこころに
よりそうような
そんな うたがよみたい

したたるうるおい
やわらかでひんやりとした
はなびらのような
そんな うたをよみたい

かなしみのなみだに
くれているときも
いかりがわいても
やわらかく
やさしく
たくましい

そんな うたをよみたい


★ 芳しい

森を行けば
そこには
しずかなやすらぎ

かぐわしい
緑の香り

うっすらと
ゆっくりと
ゆうゆうと
時がいく

ひとり
木立に佇めば
そこは
憩いの泉

★ 詩

一文にもならないのが詩人です

だが
心に豊かさを持っています

木漏れ日のもとに
花の香りのもとに
小道をゆけば
野鳥がともだちです

花弁の散ったのを見て
いとおしく 撫ぜて
犬コロに会えば挨拶をします

言葉は産出すものではなく
与えられるものです

上からの恩恵を
ただ心のままに受取るのが
詩人です

木の葉の上を
コロコロ水滴がころがるように
言葉をうけとりましょう



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