そうそう。うちにテレビが来た時の話。
テレビを見るようになって、気づいた事があった。
私はどうやらテレビを見る時、もっと他の人、例えばうちの母より、ばあちゃんより、ずっと真剣に見てしまうようだ。
それはそれは真剣に見る。
ひとつ残らず情報を頭の中に留めようと必死で見てしまうということ。
ちょうどテレビを見始めたその日、深夜枠でやっていたトリビアの泉の有名なやつ、
『ルパン3世に出てくる銭形刑事の下の名前は幸一である』とかいうのをやっていて、
へーーーー!!!ってすんごい関心してしまったのがきっかけだったように思う。
気付いたら6時間テレビ見てる…とか言うこともあった。
その頃の私は専門学校の卒業が間近に控え、さぁこれからどうする?という時だった。
『こんなもん某アトラクションパークみたいもん』と揶揄されたように、その学校の分野は世間では全く役に立たない内容を勉強、というかレッスンしに行っていたようなもので、
私も当然、卒業後の進路はプータローだったのである。
悩んでいた。悩んで悩んで、さてどうしようか?と先の事を考えては、テレビのブラウン管(その頃はまだ生産されてた)の中で繰り広げられているどんちゃん騒ぎに逃げ込んでいた。
…これじゃダメだ。
ということで、テレビのアンテナ線を抜いた。
そしてただのVHS再生マシーンと化した。もう、テレビの中の喧騒から距離を置くことにしたのだ。
すると、ずっとあった微熱は下がり、今まで通りの生活が送れるようになった。
テレビは時には最大の娯楽になるのだが、疲れている人の心には、考える事を辞めてしまう、極めて危険なノイズの塊なのだと、つくづく実感したよって、そういう話。
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