ツダイーンBLOG

打ち込み音源をバックにいろいろと唄う、
静岡のテクノパフォーマー
JIMMYのBLOGですよ。

11月21日を回想するよ~(その4・完結)

2010-12-21 23:25:58 | ライブレポート
自分にとっても、もしかしたらUHUにとってもすごく重要なイベントとなった、
この日のライブのトリを務めるのは、今やUHU選抜のブランニューエースに輝く
イカすバンド、アドバルーン

前の週、11月13日のライブでも素晴らしい演奏を披露してくれた同バンド、
しかしその日のパフォーマンスはメンバーのみなさんにとって満足のいくものでは
なかったようで、リベンジに燃えているようだった。
(ちなみに13日のライブを私は見ていたけど、どこが悪いのかわからなかった)

はたして、この日のライブは…
なんか見ている人が何人も泣いているじゃないですか?
そう、とんでもなく感動的なライブだった。

アドバルーンは引き算のバンドだと思う。
各楽器の奏でる音は最小限で、過剰な装飾は削ぎ落されている。
メンバーは自分の演奏に没頭していてうつむき加減。
MCを主に担当するノダフルタさんは、とつとつとした口調で語る。

しかし、曲のあるポイントで各々がため込んでいた情念が爆発する。
バーチャットさんのギターは物悲しくかき鳴らされる。
ラテさんのドラミングと歌声のトーンが少しだけ上がる。
ねじまき象教授のMC-808から、警報音のようなノイズが発信される。
ノダフルタさんの顔が真っ赤になって、メガネが飛ぶ!
NEO義和団さんは幸せそうにベースを弾きながら、笑顔になる。

引き算が、掛け算になるんだ。
そこには、言葉を選ばないことが許されるなら、狂気がある。
普段のおとなしいみなさんが秘めている、屈託があふれ出るのかもしれない。
そしてそれがどうしようもなく哀しいんだ。

おかしいよ、心踊らすエイトビートのはずなのに、曲の題名が
「地獄のエイトビート」
なんだから。



予定されていた演目が終わり、私の口から
「すげー」
と言葉が漏れる。
当然のようにアンコールの拍手。
この日の大トリはプログレッシブ風味な大作指向の曲
「ロングサマタイム」
ノダフルタさんが8月の日付を数えて行く。
ああ、だんだん31日に近づいていく。
夏休みの終わりの寂しさがよみがえる。

そして断ち切るように、この日のライブは終わった。
何から何まで最高だった。

そして、長かった2010年11月21日のライブレポートも終わり。
小さなこだわりを捨てられたこと、
結構まとまった文章でアドバルーンの良さを表現すること、
またひとつ前に進んだことが、
書けてよかった。

長々と読んでいただき、ありがとうございました。
(この項終わり)