白鵬に元後援会長が引退勧告「モンゴル帰って政界進出が一番いい」
「あれがいまの実力。ずるいことをしなければ勝てなかったわけだ」
神奈川県で白鵬が所属する宮城野部屋の後援会(現在は解散)会長を務めた横須賀エフエム放送会長の服部眞司氏(84)は、今場所の白鵬の相撲をこう表した。
昨年12月の九州場所で平幕嘉風(35)に敗れた際、審判に抗議し1分以上も土俵に戻らなかった白鵬に対し、服部氏は「あれは横綱ではない」と指摘していた。初場所は、ふるまいだけでなく、実力でも頂点に立つのにふさわしくなかったとの見方を示す。
白鵬は初場所前、横綱審議委員会から、張り手、かち上げを多用する立ち合いを「美しくない」「見たくない」と批判された。服部氏は「彼らは(日本相撲)協会のいいなりだ。いままで注意しなかったことの方がそもそもおかしかった」と、横審にも白鵬を増長させてしまった一因があるとみる。
大関を務めたころの白鵬は「基本に忠実な相撲を取っていた」と評する服部氏だが、
「長く稼いでもらいたいと考える部屋の人間から『張り手』『かち上げ』を入れ知恵され、変わっていったのだろう。それなしで勝てないと分かった以上、来場所以降は何を言われようが、再び同じ手を使ってくるに違いない」
白鵬は東京五輪まで現役を続け、開会式で土俵入りを披露して引退したいと周囲に話している。野望を実現するためには服部氏の指摘する「最悪のシナリオ」も現実味を帯びてきそうだ。
白鵬は「かち上げ」を繰り出す右手にサポーターをすることで知られる。
服部氏は
「プロレスではないが、次に出場する場所では相撲を取る前に
サポーターの中 を行事に確認させる
くらいのことをするべきではないか」
と皮肉を込める。
自身の引退後について白鵬は「銀座にガラス張りの相撲部屋を開きたい」とも公言しており、現在でも宮城野部屋に3人の内弟子を預けている。服部氏は「もう十分に稼いだのだから、このあたりできれいに辞めなさいといいたい。モンゴルに帰って政界にでも進出して活躍する。それが本人にとっても一番よい選択なのではないか」
恩人の言葉は白鵬にどう響くのか。