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米輸出入銀、パキスタン向け輸出金融で中国と競争

2011-05-30 | 国際

米輸出入銀、パキスタン向け輸出金融で中国と競争
http://jp.wsj.com/World/node_169257 (WSJ)
2011年 1月 12日  10:33 JST



【ワシントン】米輸出入銀行は、ゼネラル・エレクトリック(GE)製機関車両150台の購入資金として4億7700万ドル(約400億円)融資をパキスタン政府に供与する際、中国の割安な融資条件に匹敵する緩やかな条件を出すことにした。



 これはオバマ政権が中国を相手に輸出市場で競争しようとする試みの一つで、中国の胡錦涛国家主席の来週のワシントン訪問を前にした動き。



   米国は先進諸国のモデルとなるべき輸出金融を展開し、世界の輸出市場で中国に互していく姿勢を鮮明にする。融資条件は、輸出金融条件を監視している経済協力開発機構(OECD)の承認を必要とする。



 米輸出入銀行のホッチバーグ総裁は「中国が輸出案件を獲得しているのは、彼らがルールに沿って行動していないことも一因だ」と述べ、「われわれは手をこまねいているつもりはなく、米企業や労働者とともに中国と競争していく」と語った。



 米コーネル大学教授で国際通貨基金(IMF)の元中国部門長でもあるエスワー・プラサド氏は「米国が貿易紛争で勝利する際にはいつでも、他の諸国に門戸を開放することになる」と述べた。ただし、「どの程度この戦略を推し進められるかは今後の展開を見守る必要がある」と語った。



 今回のパキスタンの案件は、米輸出入銀行にとって試金石となる。同輸銀は、昨年9月までの年度中に総額で250億ドル融資した。中国の輸出融資機関は過去10年間、輸出支援活動を強化しており、米専門家は中国が既に先進7カ国全体の総輸出融資以上の融資を実施していると推定している。



 パキスタンは、OECDが認めるよりも緩やかな中国の融資条件に匹敵する条件を米国が提示するなら、GM製機関車両を購入することに関心があるとしている。中国の機関車両はGE製品より30%ないし50%安いが、米当局者によれば、パキスタンは米国製品を望んでいるという。



 中国はOECDの加盟国ではなく、OECDの承認する条件に沿わない輸出信用を供与してきた。ホッチバーグ総裁は「過去18カ月間でわれわれの忍耐は限界に近づいてきた」と述べた。



 米輸出入銀行理事会は昨年初め、パキスタンに対し、期間12年間の4億3700万ドル融資を供与することで一致した。金利は財務省証券(米国債)利回りに連動して現在3%前後で、エクスポージャーフィー(債務保証料率)は8.2%。輸出入銀行はOECDにこれを通告済みで、他のOECD加盟国も中国の慣行に対する挑戦としてパキスタン案件を進めるよう同行に促している。



 パキスタン政府が向こう2年間にわたって購入を計画している機関車車両はペンシルベニア州エリー工場で製造され、約700人の雇用効果が見込まれている。案件はパキスタン政府が承認しているが、同国最高裁が検討中。



 GEは11日、「われわれは輸出入銀行が公正で競争的でしかも透明性のある輸出金融条件をパキスタン鉄道会社に提示したことを喜ばしく思う」との声明を出した。



 パキスタンは米国にとって戦略的に重要で、この案件には米財務省、国務省、商務省、そしてホワイトハウスが関わっている。
 



記者: Sudeep Reddy

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