アマチュア無線再開後3週間で参加したコンテスト。4大コンテストのひとつであるALL JAコンテスト。1.8MHz帯から50MHz帯までさまざまなバンドモードで参加できます。無線を始めた頃はあまり興味もなかったですけど一度参加してみると結構面白く過去の運用時はいろんなコンテストに参加しました。今回参加のALL JA、6m and down、フィールドデー、全市全郡の4大コンテスト以外にも各地方主催のコンテスト、CWのクラブ主催のものなどいつも楽しんでおりました。いつも結果発表が楽しみ。上位入賞を狙って頑張ったものです(徹夜必須)。周波数帯によって電波の飛びも違いますし時間帯によってどんどんと伝播地域が変わっていきます。それを実感しながら周波数帯を変えながらコンテストに参加していくのも面白みのひとつ。今回はそのなかの『ALL JA コンテスト』に参加しました。
第63回 ALL JA コンテストに参加(準備)
先週の木曜日くらいからコンテスト参加に向けて準備をしてきました。準備って何を?って話になりますけど無線再開組の私のパソコンにはあると便利なコンテストログのソフトが入っていません。前のPCには入っていたし当時のノートPCにも入っていましたが現在のPCにはないのでダウンロードから。ダウンロードしてUSBIF-4CWを繋いで。昔使ってた15年ほど前購入のUSBIF-4CWは使えるのかな?各種設定。使い方を思い出しながら・・・。いろいろ準備しました。コンテストのログにはCtestwinを使わせていただいています。最初のコンテストはzlogを使わせて頂いていましたがCtestwinのほうが私の運用スタイルには合っているようです。
Ctestwinの設定を完了しUSBIF-4CWを接続してソフトを開くとスムーズに起動しました。周波数の取り込みも問題なく電信も上手く送信できます。快適なコンテスト参加が出来そうです。特定の周波数帯で50W出力を出すと回り込みがあるのか不具合があることも確認。28MHz帯と50MHz帯は25W以上で[①周波数の取り込みが出来なくなる][②USBIF-4CWでCW送信が出来なくなる]という不具合でした。何とか対策を。実は私のPCは前面にUSB3.1が2つ。背面にUSB3.1が2つとUSB2.0が4つなのですが外付けHDDや外付けのWifi接続、外付けBluetoothなどでポートが埋まっていました。前面はふたつとも開いていましたがここはUSBストレージを使う時用なので空けておきたい。結果、背面ポート1つ使ってUSBハブ(ダイソーで購入の100均商品)を繋ぎ準備しました。これが原因だったのか両バンドで25W以上出すとリグからの周波数の取り込みと電信が打てなくなります。対策はコンテストで使わない外付けHDDひとつを取外し、Wifi機器を前面のUSB3.1に接続。2ポート空けてリグ接続とUSBIF-4CWにあてました。そしたら回り込みはなくなり問題ないように感じました。そんなに長い時間、試験電波を出したわけではないのでこれでOKかと思ったのですが。。。
トラブルはコンテスト中に起こるものですよね。笑!PCの画面はこんな感じになりました。久しぶりすぎて何をどうしていいかわからない手探り状態。何とか参加できそうです。
第63回 ALL JA コンテストに参加(運用/スタート)
今回のコンテスト参加部門は『電信シングルオペオールバンド(CAM)』です。24時間続けてCW(電信・モールス符号)と楽しく戯れようという部門です。
今回はアマチュア無線再開のリハビリ的な考えで入賞とか高い目標はもたずに『ALL BAND /CW で500qso』が目標です。
21時スタートなのでスタートダッシュは3.5MHzから。7MHz帯は近場はスキップして遠距離(1000kmくらい)が中心になるだろうと予想していたので私の50W出力ではあまり望めない。スタートは3.5MHzが最良と考えコンテスト開始前に周波数を確保。CQを出しながらコンテスト開始時間を待ちます。いざ21:00になり決戦開始。Ctestwinは順調にCQを出していくのですが・・・「あれ?全然コールバックないじゃん!」10分間CQを出すもコールなし。「わー。何かトラぶってる?」そんな思いが出てきます。呼ばれないなら呼んでみよう。あくまでも前向きに。ただ自分の設備と運用が貧弱なだけかもしれないから。その思いは的中でした。呼びに回るとコールバックがあります。スタート時、呼びに回ってる局は強力な電波の局から呼んでいっている可能性が高いので。私の弱い信号は強力なCQ局に埋まっていたんだと思います。順調に?交信を重ねていきました。深夜1:30頃まで3.5MHz帯で呼びに回ったりCQを出したり。1局だけ7MHzで交信したり。ボチボチとやっていきましたが呼ばれることも少なくなってきたので深夜帯の最後の砦、1.8MHzに降りてきます。
第63回 ALL JA コンテストに参加(運用/深夜帯)
4大コンテストで160mBandで運用するのは初めてかな?このコンテストで160mバンドの運用を想定して釣竿アンテナで1.8MHz帯に出られるように準備してきたのですが。コンテストにおける1.8MHz/CWの運用周波数をみると・・・。マジか!1.801MHz~1.820MHzと規定にのってた。やば!1.820MHzまではチューニング出来るけどそれ以下の周波数は難しかったんだ!さあ困った。どこまで下の周波数で電波を出せるか?試しながらの運用。1818KHzでCQを出す。暫く呼ばれてとりあえずOKかな?呼ばれなくなると呼びに回るけど。かなり下の周波数でCQを出している局も。短縮なしの40m以上のLongwireとか短縮なしのダイポールとか使ってアンテナチューナーで運用、そして出力は1Kw以上の局とか。このバンドはそういう局が多そうに感じます。釣竿アンテナでエレメント長が7m程度ではどうにもならないけど何とかかんとか。いちばん低い周波数は1807KHzの局でした。SWR=2.0位でしたが呼んだらQSO成立。SWRが高いと無線機が壊れそうで心配になるものです。出力25W位[Tnx! JG0LGQ]。0エリアの局で移動ではないみたいなので長野県か新潟県の局だったと思います。総務省の電波利用ホームページの無線局検索をみると長野県の局のようです。免許的には1Kwの免許のようです。さすか!
コンテスト開始から6時間半。ずっと運用してきました。過去のコンテストでは24時間闘ってた事もありますが。なんせ10年ぶりくらいのコンテスト参加。併せて歳もとったし。1818KHzあたりでCQを出して何局かと交信してたけど呼ばれなくなったんで少し仮眠。ん?仮眠?仮眠なら良かったんですけどね。普通、仮眠っていったら1時間くらいまで?ガッツリ寝てました。過去のコンテストでこんなに寝たのはなかったかも。
第63回 ALL JA コンテストに参加(運用/午前)
目が覚めたのは7:30。いつもの朝より起きるの2時間以上遅いし。笑!起きたのもカミさんに起こされました。「何時まで無線してたか知らないけどコンテスト中にこの時間に寝てて大丈夫なの?」って。「あー!やっちまった!」妻にお礼を言って運用再開。7MHz開けてるかな?呼びに回るけどそうでもなさそう。3.5MHzまだ使えるかな?そこそこ。50MHzに浮気。そんな運用を午前中に続けます。運用してると朝ごはんを持ってきてくれて妻に感謝!9:00頃から11:00頃まで7MHzでランニング。程々に呼ばれ続けます。マルチが欲しいので他バンドも気になる。21MHzや28MHz、50MHzも時々聞きながら。ネットに出ているイオノグラムも見ながら。10時台に大きなパイルが着ました。みんな沢山呼んでくれて感謝。移動運用で島とか山岳とか道の駅とか。沢山呼んでいただけるその時間が楽しくて移動に出掛けます。コンテストも同様。この時間が至福の時間。
こんなコンテストバカが無線をやっている間にカミさんは家族みんなのお昼ご飯を作ってくれ私にも提供してくれました。ヘッドホンしてる私に「お昼ご飯」って紙に書いて机に置いた後ご飯を持ってきてくれました。感謝感謝!昔もそうだったな。ありがとうって言っても手は電信打ってました。笑!
第63回 ALL JA コンテストに参加(運用/午後)
13時台から7MHzで今回の中ではいい感じの爆発タイム。CQ出してたら呼ばれ続けます。55qso/h位でしょうか。沢山呼んでいただいてかぶっちゃって受信の耳が追いつかない。それでちょっと効率が悪くなってしまったかも。もうちょっと受信練習しなくちゃ。皆さんしっかりとゼロインされててコールが団子になって聞こえてコールサインが確定できない事もしばしば。実はこのパイル状態が無線やってて楽しい時間なんですよね。集中力が持たないけど一度に数局のコールを受信してCtestwinにもログを打つけど紙にも書いて次のサイクルで他の局を呼んで。メチャ楽しい時間です。
このパイル状態のあとはどんどん尻つぼみ。過去の経験からわかっている事ですがCQ出しても呼びに回っても交信済みの局が多くなるので仕方がありません。だから多バンド化。このコンディションなんでハイバンドは期待できないですけど局数を増やす事とマルチを増やすためには上のバンドも出ておかなくちゃ。21MHz、28MHz、50MHz。ここでもマルチをいくつか稼がなければ。結果はそう交信できていません。
トラブル発生!
午後に他バンドで受信、送信していると28MHzで香港の記念局がJA向けにCQを出していました。28MHz/CWの交信実績は過去も少ないしコンテストも少し低迷気味。折角だから呼んでみようと。準備段階で28MHz帯で50W出すとPCと電信が迷走する可能性があるのはわかっていたので25Wで呼んでみた。QRZ?って感じ。信号は微弱ながら届いているんだろう。
記念局は『VR2BLEE』。QRZ.comによると『Bruce Lee Memorial Station』と運用局名が書いてありました。25Wでコールバックないので50Wまで出力アップ。そしたら一発でコールバック。10Wや20W
でも届いているのでしょうけど受信するのには何度かのやり取りが必要な事もしばしば。もっとDXだと50Wじゃ無理な事も多いけど今回は50Wで簡単に拾ってもらえました。その後コンテストの運用に戻ろうとすると。。。
マウスが動きません。キーボード反応しません。。。このふたつが動かないのでどうにもならない。マウスとキーボードのUSB接続を抜き差ししたけど改善しない。こうなったら再起動だけどCtestwinの今までのデータの保存、ちゃんと出来てるかな?確か交信毎に保存する設定にしてたはずだけど。。。ここでデータが飛んだらアウト!怖いけど試すしかないかな?PCを強制終了して再起動。結果オーライで通常に戻りましたが肝を冷やしました。コンテスト終わって冷静に考えたら他のPCからメインPCのCtestwinのログデータにアクセスして保存だけしておけば安全だったのでしょうけど。その時は気がつかなかったな。ちょっと焦り過ぎみたいな。
まぁ笑ってしまいました。データ飛んでたら笑い話じゃないですけどね。対策出来ていたんだろうと思っていたけどうまくいっていなかったんでしょうね。USB接続のマウスもキーボードもコア巻いて大丈夫だと思ってたけど。29MHz/FMで試していたから28MHz/CWの帯域ではダメだったのかな?やっぱり28MHz/CWで50Wは常置場所で運用しないほうがいいのかも。自分のPCに回りこんでるだけならまだしもご近所さんに迷惑かけると困るんで。20W位までで楽しめる範囲がいいのかも。
第63回 ALL JA コンテストに参加(運用/終盤)
終わりの時間が近づいてくると運用局数もですが各バンドのマルチの数が気になり始めます。ハイバンドは全然交信できていないのでもう諦めます。夕方以降にハイバンドで交信できる確率低いですし運用局も少ないでしょうから。3.5MHzや7MHzでは残っているマルチ狙いで呼びに回ったりCQ出したりの時間。イライラもあるけど成果に大きく影響する部分かも。1局との交信を増やすのもコンテストですけどマルチを1つ増やせば総合得点は大きく変わりますからね。
7MHzで山梨、富山、石川、福井、島根、徳島を残していました。3.5MHzでは福島、富山、石川、福井、徳島、鳥取など。他のバンドは沢山残しているけど7MHzと3.5MHzは近県のマルチはカバーしておきたかった。昼間の運用に問題があったかな?それでも少しづつ残していたマルチが埋まっていきます。7MHzで呼びに回って『山梨県みっけ!』『徳島県みっけ!』そんな感じで少しづつ増やしていくのも楽しい部分です。
第63回 ALL JA コンテストに参加(結果)
目標は入賞狙いじゃなくて500qso。低めの設定だったのですけど結果は残念ながら届きませんでした。もうあと少しって所かもですけど。朝までの睡眠とお昼ご飯前に少し昼寝。これが敗因でしょう。運用している段階でわかっていましたけど。やっぱりコンテストで上位を狙うとか考えたら睡眠時間は極力控えめに。体の許す範囲で。でしょうね。
スコアは56,882点。478qsoでした。時間帯別では55qso/時間くらいの山がふたつ。睡眠時間も含めて20qso/時間って結果になりました。もう少し頑張りたかったな。交信数だけ考えたらマルチを考えずに(ハイバンドの時間を使わずに)7MHzで交信数を稼げば500qsoも可能だったかもしれませんがそれは結果論。
コンテストが久しぶりだったのでコンテスト周波数が頭に入っていない状態。上の写真のように運用周波数のリストをサブモニターに表示して運用していました。
バンド・エリアの交信実績は上記の通り。478qso。まぁまぁ全国各地と交信できていたと思います。9エリア(北陸地方)は近県なのに実績が少なかったな。釣竿アンテナが東西に向いているから真北の北陸は少ないのか?運用局数が少ないのか?わからないけど少し残念でした。
交信できた地域・バンドは上の写真の通りです。7MHzは北海道の各マルチと小笠原は別として他の県は全部欲しかったなー!そんな反省なのですが。
過去の記事でご紹介しましたとおりの釣竿アンテナ+AH4の1.8MHz/CW。よく健闘したほうじゃないかなと思っています。北海道から九州(熊本)まで交信。51qso。よく出来たほうかと思います。1エリアは深夜帯の正規伝播なんでしょうかね。よくきていました。最大50Wで釣竿アンテナ+AH4。それで1818KHz位で楽しめたら十分ですね。
交信いただいた皆さん、ありがとうございました。
ログ(交信記録)の提出
交信記録をCtestwinからJARLのコンテストの様式に出力し提出の準備をしました。内容が正しいか確認できるメールアドレスに送信しましたが返信がありません。タイムラグもあるでしょうからもう暫く待って内容OKのメールが来たら正式にログの提出をしようかと思います。
CtestwinのデータをHamlogに移行する作業が残っています。過去の時はHamlog用のcsvファイルに書き出してhamlog.hdbのデータとCtestwinから書き出したデータをExcel上で突合させてからHamlogに書き戻していましたが今のCtestwinはその作業もメチャ簡単になっていて驚きました。ちょっとの設定作業でそのすべてがあっという間の作業。画面見ててビックリ。ものの5分でHamlogに書き上げる事が出来ました。Ctestwinにしても日頃お世話になっているHamligにしても。開発やメンテナンスしていただいている皆さんに深くお礼申し上げます。感謝感謝。
コンテストの交信のQSLカードに関して
コンテストで交信したQSOのQSLカードは基本発行いたしません。JARL BUROも処理数が増え負担になるでしょうし発行数も多くなるので私も負担に感じます。ご希望の方がございましたら「コールサイン@jarl.com」にメールを頂くかJARL BURO経由で到着した分に関しては発行いたします。eQSLをお使いの皆様にはデータをアップロード済みです。hQSLでしょうか?ハムログユーザー用の新しい電子QSLはまだ申し込みをしていないので対応できません。いづれ申し込みをしてお世話になるかもしれませんが現段階では発行できません。
以上、宜しくお願いいたします。
コンテストでお世話になりました皆様、どうもありがとうございました。
コンテストのあと
コンテストが終わって一息ついて。ちょっとお酒を飲みながらではありますが50MHz/FMでCQを出してみました。釣竿アンテナなんでそうは飛びませんけどね。51.040MHz/FMでCQ。声は掛からないだろうなと思っていましたがすぐにコールバック。RS=59で入感。めちゃ強い!1時間くらいでしょうか。色々お話させていただきました。昔の話から最近の無線の話。再開局の私にとってはとても有意義な時間となりました。(TNX! Nishimura SAN) また6mでのQSO楽しみにしています。ありがとうございました。
私も復帰戦としてはまぁまぁだったのかなと思います。CWの受信が思った以上に出来ていたかも。
27WPM位の速度で問題なくQSOできたのが自分ながら驚きです。8年ブランクでも電信って覚えているもんですね。
コンテストにトラブルはつき物。まさにその通り。1.9と3.5は出られなかったんですね。残念。
私は過去の6m and downコンテストで何度も木曽の御嶽山(3030m付近)からの運用を担ぎ上げで行っていたのですが、登山口から歩き始めようと思ったときに車に垂直ポールが乗っていなかったことが発覚。ポールなかったらアンテナ設営できないじゃん!運良く車に乗ってたカメラの三脚をポール代わりに担ぎ上げて運用した事があります。ポール立ててコンテスト出てたらもう少し得点アップできたかも。笑
今後とも宜しくお願いします。