21:35に開演。バンド・メンバーはステージ左よりキーボードのジョン・フォシット、ギターのルーク・バケット、ドラムのマニー・ドミニク、ベース兼キーボードのオマールといった布陣。そこにダンサー兼コーラスのカーラ・アンドレードとサニー・ウォルターズが加わる。ダンサーの最初の立ち位置はステージ左端の2つ並べられたスタンドマイク前。バンド・メンバーはみな白いキャップを着用している。キーボードとドラムが通常に、ギターとベースが後ろ向き(つばが後ろ)にかぶっていた。エイメリーはピンクのブラウスに黒っぽいジーンズ(レギンス?)。ダンサーはイエローの上に黒いショート・パンツでクネクネしていました。
◇◇◇
結論を言ってしまうと、「BLTもいいけど、AXやZEPPなどで観たい!」というのが本音。エイメリーのビルボード・ライヴ・ツアー、東京最終日の2ndステージ。オーラスもオーラスだ。
バンド・メンバーは、ギター、ベース(キーボード兼任)、キーボード、ドラム。2人のコーラスを兼ねた女性ダンサーが華を添える。サウンドについては、バック・バンドはいたものの、CD音源に軽めにかぶせるような感じ。エイメリーもコーラス・パートでは、アドリブ・フレーズを歌うことが多く、どちらかといえば、ダンス(ダンサーとの絡み)に重点を置いたステージングだ。
オープニングからのテンションをやや抑え加減にした「That's What U R」では、コーラス・パートの“~It's about to go down”の“down”のフレーズに合わせて、エイメリーとダンサーが低い姿勢へと文字通り“ダウン”するダンスを披露。身体を床に落として挑発的に脚(美脚!!)をあげたり振り向いたりして、セクシーなパフォーマンスを展開していく。
「Rolling Down My Face」でダンサーがステージ・アウトし、ミディアムなモードに。かと思ったら、「Hate 2 Love U」で上着を脱ぎ、黒地に白か金の飾りを施したコルセット風のビスチェ姿に。これにはオーディエンスも「うおぉ!!」と感嘆の声をあげる。(ただ、個人的には、この曲は終盤のアッパー・モードの流れに加えてくれたらもっと良かったとも思えたのだが。)
点滅するピンク系と白のフラッシュ・ライトが刺激を与える「You're A Star」を終え、再びダンサーがステージ・イン。エイメリーと肩を並べて“you are my crush”のフレーズに合わせ、肩の位置に掲げた両腕を前方に向かって手の甲からゆったりと下ろして差し出すようなフリが艶やかな「Crush」と続く。
「Nothing Like Loving You」から「Can't Let Go」までは、椅子に座ってのバラード・セクション。ギターのルーク・バケットがアコギを持ってエイメリーの隣へ座り魅せた「All I Have」もなかなかだったが、このセクションでの出色は「Paint Me Over」だ。大人の女性の色気を見せつけるかのような、静かなる官能的なパフォーマンスに、彼女の成長とさらに一皮剥けた表現力の向上が窺えた。
とはいえ、やはり彼女の真骨頂は、怒濤のアッパー・チューン。「Make Me Believe」をバンド・インストで展開している間に衣装チェンジをし、「007~ジェームス・ボンドのテーマ」に乗って、今度はピンク系の上着をまとったダンサー2人とゴールドのレギンス・スタイルのエイメリーが登場。空気がガラッと変わってクライマックスへと向かう。「Take Control」のイントロが流れ、場内もさらにヒート・アップ。なにより、ゴージャスなゴールドのレギンス姿、露出は多くないのに、このムチムチ感にやられた。(笑)比較すればこじんまりとしているのかもしれないが、アッパー・チューンで激しく踊りステージをところ狭しと動く姿は、ビヨンセのエンターテインメント・スタイルを彷彿とさせる。やはりエイメリーはこうでなくては!
「Gotta Work」から「Talkin' About」を経て、ラストは「1 Thing」。この曲がかかるまでは、立っている観客もほとんどいなかったが、さすがにこの「1 Thing」だとスタンディングになった(それでも右側の一部だけだったけれど)。ただ、観客のノリは立たずとも、ハンドクラップし身体を揺らしと、エイメリーの一挙手一投足を目で耳で身体で追っていたのだった。「1 Thing」では終盤でLL COOL J「Rock The Bells」(?)と思しきフレーズを組み込んだりと、憎い演出をしていた。バンド・メンバー紹介&バンド・ソロ・パートをはさんで「トーキョー、アリガトー」と各方面に何度もいいながら退場し終幕。
アンコールはなく、すぐに場内に音楽が流れて22:37に終了。終盤の流れは、さすがエイメリーと呼ばせるだけのものがあったが、やはりこれはスタンディング・ライヴ規模の箱で聴いてみたい。楽曲構成については、多少練り直すところもあるだろう。ミディアムな曲もメロウに落とし込み過ぎないようにアレンジしていたのかもしれないが、かえって中途半端になっていたのかもしれない。前半はメロウでムーディなパート。中盤から後半はノリノリのパートで一気に駆け巡る……という構成でもよかったのかもしれない。
ビヨンセなどと比べると、まだステージ構成は“徹底したエンターテインメント”と言うところまではたどり着いていないが、それを実現しうるだけの表現力は兼ね備えていると思うので、ぜひ次回はしっかりと構成を練り上げて、ライヴハウスやホール級の箱でのステージを実現してもらいたいところだ。
◇◇◇
終演が22:37で約1時間のステージ。Billboard Live TOKYOだとしても1万強のチケット代はちょっと高いような気がするが、ノリノリで手を上げていた自分と目が合った瞬間にエイメリーがニコッと笑って手を振ってくれたので、まぁヨシとしよう。(勝手な独りよがりの妄想です…爆)
“アリガトー”“アイラヴュー”と言いながらステージ・アウトしていった時は、ステージでのセクシーな立ち姿とは違って、かなりキュートな感じがしたなぁ。でもなんだかその落差がちょっとクリケイっぽかったな。韓国人×黒人のハーフだとみんなそうなるって訳じゃないと思うけど。(笑)
◇◇◇
<SET LIST>
00 INTRO
01 Forecast
02 Talkin' To Me
03 That's What U R
04 Come With Me
05 Rolling Down My Face
06 Why Don't We Fall In Love
07 Hate 2 Love U
08 You're A Star
09 Crush
10 I Just Died
~MC~
11 Nothing Like Loving You
12 All I Have
13 Paint Me Over
14 Can't Let Go
15 Make Me Believe(Band Instrumental Ver.)
16 Take Control
17 Gotta Work
18 Talkin' About
19 1 Thing
≪MEMBER≫
Amerie (Vo)
Luke Buckett (G)
Omar (B/Key)
Manny Dominick (Dr)
John Fossitt (Key)
Karla Andrade (Dancer)
Sunny Walters (Dancer)
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