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*** june typhoon tokyo ***

困ったてんてこ舞い

駒大苫小牧野球部員の喫煙が発覚した。

夏の甲子園、国体ともに準優勝した駒大苫小牧高校3年生の野球部員3人が喫煙をしていたことが発覚。不祥事発覚は昨年8月からでも3度目。
小玉章紀校長は会見で「再三にわたって信頼を裏切り、おわびする」と謝罪。ただ、関係者の処分などは今後検討するとだけ説明。
3人の中には甲子園でレギュラーだった選手がいるが、楽天にドラフト指名された田中将大投手は含まれていないという。
今月6日に野球部寮の管理人が、寮近くのごみステーションで吸い殻やライターなどが入ったバッグを発見し学校に報告。調査の結果、部員3人が喫煙を認めた。3人は吸い始めた時期について「公式大会が終わった後(の10月初め)」とし、他の部員から注意されたため捨てたと話しているという。

これで、駒大苫小牧は、

2005年8月:元野球部長の暴力
2006年3月:3年生による飲酒、喫煙→センバツ出場辞退
2006年11月:3年生による喫煙

と約1年の間に3回も不祥事。もちろんこれは発覚したもの、表面化したものだけだから、そうでないものも含めるともっと多いことになる。

以下、コメント。

◇駒大苫小牧・香田誉士史監督
「残念の一言です。自分の指導力が甘くこのような事態になり、情けない」

◇日本高野連・山口雅生事務局長
「(過去の不祥事は考えず)今回のことは今回のこととして処理をする。3月に同じような不祥事があったばかりなので残念だ」

センバツ辞退後一度は監督を退いた香田監督も、すぐに復帰。復帰の際は香田監督、打田圭司部長、笹島清治副部長、茂木雄介コーチという“4人体制”で不祥事対策をしていたはずだというが…。

2004年、初めて北海道に優勝をもらたした同校。
それには、並々ならぬ努力があったはずだ。
それは、厳しい練習もあるが、ぶっちゃければ、金だ。

それまで、なかなか優勝出来なかった地域から、突如連覇。
個々の質が高い選手が揃ったチームだったから、それも当然ということもあるが、近年、北海道、東北など野球では、実力がそれほど高くないという地域から、甲子園でも上位へ進出する強豪校が増加してきた。
高校生活のほとんどをキツい練習に費やしてきた選手たちの努力を否定するつもりは全くない。だが、それでも環境、設備、そして気候などの面から、他地域より不利である点は否めなかった。それが、突然に強豪校。レヴェルアップがされてきたことも解かっている。
それ以上に、強くなる要素もあるということだ。

いわゆる越境入学、野球留学というヤツというのも、その一つだろう。地元の激戦区で強豪校に入学してレギュラーを獲って甲子園を目指すより、野球後進地域で、甲子園に出やすい学校へ入学して甲子園を目指すことがより現実的である、と考えられるからだ。
学校側も、認知度を高めるために甲子園は願ってもないことで、監督や選手を外部から“獲得”することは、学校経営戦略の1つとなっているといってもいいだろう。そこには多大な金が動いているはずだ。

そして、そのような学校にとってアピールの生命線ともなりうる選手たちは、いうなればVIP待遇である。野球部であるというだけで、さまざまなことが有利に働いているだろう。
いま流行の“履修漏れ”問題ももちろん含まれるだろう。

こういった、特別なんだという感覚が、甘えを生む。
「もう甲子園も終わったから、大丈夫だろう」などと思っていて、春の不祥事がどれだけ重いことなのかを理解していないと思われる。
だいたい、「寮近くのごみステーションで吸い殻やライターなどが入ったバッグを発見」って、バカか。なぜ、直ぐに見つかるような場所に捨てるのか、と。そういう行動からみても解かるように、先がどうなるかということを読む力が欠如している。反省がうわべだけ、と思われても仕方あるまい。

監督も「指導力が足りない」というが、野球(出場辞退という経験をバネに夏は優勝しようという熱意)以外に、何を指導していたのかは、はなはだ疑問である。また、過去にこれだけの成績を残しているならば、今回職を辞したとしても、他の学校などから引く手あまただろうし、監督や職業を失うという訳でもなさそうだし。

高野連は「(過去の不祥事は考えず)今回のことは今回のこととして処理をする。3月に同じような不祥事があったばかりなので残念だ」とかいっているが、ということは、過去に何があったとしても、“部員の喫煙”が今回ありました、というだけの、まぁ、重くてもせいぜい3ヵ月対外試合禁止という警告処分程度で終わらせてしまうんだろうか。

以前、甲子園出場した東亜学園が、3年生による部内の暴力など不祥事によって1年間謹慎したことがあった。3年生が中心となって起こしたことだが、野球部の責任として、処罰を受けたのだ。これにより、次の代の当時2年生は、すべての対外試合が禁止。直接原因なくとも、あおりを受けて自分たちの代になってすぐ、戦ってもないのに、甲子園を始めとする全ての試合に事実上出場できないということだ。
当時の2年生は、どこに怒りをもっていけばいいのか、野球をする目標を失い、モチベーションをどう維持すればいいのか…途方に暮れたはずだ。だが、多くの部員が、自分たちが出来ない分、後輩に託し、協力する…という涙ぐましいサポートによって、不祥事から1年の謹慎処分が明けて、甲子園に出場。元木大介が在籍していた上宮と0-1の激闘を繰り広げたのだ。

高校野球は、学校教育の一環、と高野連がいうのであれば、「今回は今回のこと」など寝ぼけたことをいっていたのでは、いつまでたっても変わりはしない。高野連としては、魅力的なカードが減ってしまうから、と尻込みしてるのか。
そもそも、「学校教育の一環」などと大義名分を振りかざすのならば、暴力や喫煙などは法律を犯しているということをしっかりと思い知らせなければいけない。そのためには、法を犯すということが、どんなにリスクがあって迷惑をかけるのか…ということを肌身で感じさせるのも、教育なんじゃないのか、と。

これは、過去にやった“悪さ”を、あたかも大物ぶって平気で話すバカ芸NO人もそうだが、武勇伝化させてしまって、ちゃんと処罰を受けなくてもいいんだ、という風潮を生み出している。

法を犯したら、処罰を受ける

当然の判断を下せない方にも問題があるし、そうしないのは、何か疑わしいことがあるんじゃないかとも思えてしまう。

他のことには頭が固いくせに、こういうことだけは柔軟な対応をしまくる高野連も、しっかり考え直した方がいい。

◇◇◇

春、センバツを不祥事で出場辞退した駒大苫小牧。それにより、補欠校の北海道栄が出場した。
地元ではあまり評判がよくないらしい駒大に代わって、フレッシュなイメージもあった北海道栄だったが、

「駒大よりもガラの悪い栄が代わりに出ちゃうのかぁ」

と知人がいっていたのには、笑ったなー。

まぁ、「栄」って名前から埼玉栄など学校法人佐藤栄学園と同系列であることは容易に推測できるし、「駒大よりも」というのも、経営や教育方針に対しての批判だらけ(「被害者の会」というHPが立ち上げられていたり、春には法人所得約1億2,670万円の申告漏れが指摘され、それ以外に理事長・佐藤栄太郎個人に約5億円の申告漏れ指摘があったり)の学校法人系列校ということならば、頷けたりしちゃうしなぁ。(苦笑)

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コメント一覧

野球狂。
コメントありがとうございます。
http://www3.to/jtt
コメントありがとうございます。
まさか、当時の部員の方からコメントをいただけるとは思いませんでした。

自分は東亜の野球部ではなく、その問題となった3年生の代の部員の人と知り合いというか、少年時代に一緒に野球をやっていたことがあっただけなんですけども。ちょっと内情を知っていたもので。

あの時のことは、もどかしいやるせないなどいろいろな感情が込み上げてきたと思いますが、後輩の甲子園出場に多大なる尽力をしたことは、自らが甲子園出場を勝ち取ること以上にすごいことだと思います。

コメントありがとうございました。
有難うございます
東亜の元野球部なんですか?どちらにしても、あの...
東亜の元野球部なんですか?どちらにしても、あのように書いていただいて有難うございます。私は当時2年で出場停止になった元野球部員です。といってもかれこれ約18年前ですけど。いろいろな思いが浮かんできました。ありがとう。
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