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*** june typhoon tokyo ***

JOHN LEGEND@AX

John_legend

 AXでジョン・レジェンドを観賞。4月4日のスプリングルーヴ@幕張メッセから2日後の単独公演。duoでの公演を除けば、ライヴハウス・クラスでのスタンディングは初めて。R&Bといってもどちらかというとソウルに属するので、NE-YOのようなハイティーンが多くを占める客層と比べると年齢層もわずかに高め。客入りは、平日の月曜ということもあって、8割ほどか。2階席最前列でジェロを発見。ほかに、椎名桔平や同じくスプリングルーヴに参加していたJUJUが来ていた模様。

 バック・バンドは、前方左から女・男・女のコーラス3人(真ん中の男性はジョン・レジェンドの弟)、サウスポーのギター、中央やや右寄りにピアノが位置してあって、その右にベース兼キーボード。左奥の高台にはキーボード、中央右寄りの後方高台にドラム、その横の右端後方高台にホーン隊(サックス、トランペット、トロンボーン)が陣取る。スプリングルーヴと同様のメンバーと思われる。

 構成はスプリングルーヴのものに肉付けしたという感じ。「ユースト・トゥ・ラヴ・ユー」で幕開けし、『リヴォルヴァー』の楽曲を押さえながら、1st、2ndの楽曲を続けていく。背中を向け両手を広げたポーズから”ヘヴン・オンリー・ノウズ”のフレーズで始まる「ヘヴン」や、本来はエステルとのデュエットだが、今回はコーラスの女性ヴォーカルと妖艶なパフォーマンスを繰り広げた「ノー・アザー・ラヴ」などでは、特に歓声が大きかったように思った。

 汗かきの体質なのかもしれないが、序盤早々からジョンは顔に汗をほとばしらせる。サングラスを外し、ジャケットを脱ぎ、とおもむろに火照った身体を感じさせていくたびに、女心をくすぐるであろうフェロモンが分泌されていくようで、その官能的な佇まいに歓喜する女性客が歓声と感嘆のため息を発していた。
 もちろん、酔いしれるところはそういった外見だけなのではなくて、特にピアノを弾きながらの楽曲では、太くハスキーなヴォイスと魅惑的な微笑みを携えながら、センシュアルなムードをつくりあげていくといった、さすがといえる手合いを見せてくれた。
 前回のブルーノート公演でも披露した、女性客をステージに上げての、マン・ツー・マンによる「スロー・ダンス」には、女性たちの悲鳴とも歓声ともいえぬ声が響いていた。このときには、ジャケット、シャツを脱ぎ、白のタンクトップ姿となっていたが、このあたりも決していやらしく見えないところが、ジョンのパフォーマンスの真骨頂か。楽曲や普段の佇まいに気品というか、洗練された資質があるからこそのものだといえよう。決して下世話な感じがしないのだから。
  
 その「スロー・ダンス」に続く「P.D.A.」や、ジョンのライヴではおなじみとなった手を高く突き上げての「アイ・キャン・チェンジ」、本編ラストとなった「グリーン・ライト」では、オーディエンスとのコール&レスポンスを。「グリーン・ライト」ではスプリングルーヴ同様、ピアノに乗るパフォーマンス。バンドだけになってのアウトロによって幕。
 
 アンコールは「オーディナリー・ピープル」だったが、幕間を利用してタンクトップ姿からジャケット&ネクタイ姿に戻していたジョン。この弾き語りバラードに向かうときはフォーマルな面持ちで、ということの表れだろうか。ここではしっとりと聴かせるだけなのかと思ったら、”テイク・イット・スロー…”のフレーズをシンガロングさせる演出を持ってきた。ひたすらに心酔させる「オーディナリー~」もいいが、このようなアレンジもなかなかだ。

 スプリングルーヴを含め、スタンディングはどうかと思ったが、アレンジをライヴ・モードにしてきたので、違和感はなかった。ブルーノート公演よりピアノの弾き語りが少なかったように感じたのは、そのためだろう。ただ、フル・コーラスではなく次曲へと繋ぐアレンジが多かったため、トータル・タイムとしてはやや短め。とはいえ、そのアレンジによって、スムースに展開してヴォルテージをキープ出来ていたからいいのかも。
 以前の公演ではDJがいたが、やはりジョンのソウル・マナー然としたステージには過分だったようだ。それは、今回のバンド形態が非常に高いパフォーマンスで魅せてくれたことが証左となろう。前面に出過ぎないながらも、要所でしっかりとした印象を与えるサウンドを構築していたホーン・セクションが特に良かった。

 贅沢をいうならば、ここにアンドレ3000、カニエ・ウェスト、ブランディー、エステルら客演陣が集ってくれていたらなぁ、と。殊に今回のステージではブランディーとの「クイックリー」がリストになかった訳だが、是非生で聴いてみたかった。ブランディーは5月下旬に来日するが、ちょっと時期がずれていたら共演があったかもしれないのにと思うと、つい。(笑) あ、ブランディーの公演にジョンが客演すればいいのか。って、贅沢もほどほどに言えと。(爆)
 
 楽曲は非常に旧き良きソウル・マナーを持ちながら、ショウビズ・シーンをちらほらと思わせるようなエンターテインメントに長けた、絶妙のバランスが構築されているステージ展開は見事だった。ライヴハウス、ホール、スタンディングフロアとライヴを行なったところで、次はどういったロケーションでパフォーマンスするのだろうか。ビルボードライブあたりが濃厚なのかもしれないが、その前に武道館あたりで一度観てみたい気もする。弾き語りでの「オーディナリー・ピープル」は、武道館にきっと合うはずだと思うので。是非希望!


◇◇◇ 

 ちょっと失念&混同で、セット・リストはわからんちんになってしまいました……。
思い出したり、情報が入ったら追加・修正します。

【追記】

 とりあえず、セット・リスト補完しました。自信ないですが。

◇◇◇

<SET LIST>

00 INTRODUTION
01 USED TO LOVE U
02 SATISFACTION (*)
03 IT'S OVER (*)
04 ALRIGHT
05 HEAVEN
06 STEREO
07 LET'S GET LIFTED
08 WHERE DID MY BABY GO
09 GOOD MORNING (*)
10 TURN THE LIGHTS DOWN LOW (Original by Bob Marley)
11 NO OTHER LOVE (*)
12 SLOW DANCE
13 P.D.A.(WE JUST DON'T CARE)
14 STAY WITH YOU
15 NUMBER ONE (REMIX)
16 SAVE ROOM
17 I CAN CHANGE
18 I WANT YOU
19 EVERYBODY KNOWS (*)
20 MEDLEY
THIS TIME (*)
I LOVE, YOU LOVE (*)
ADORE~PURPLE RAIN (Original by Prince)
SO HIGH
21 GREEN LIGHT (*)
≪ENCORE≫
22 ORDINARY PEOPLE

※ (*): SONGS FROM ALBUM 『EVOLVER』

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