*** june typhoon tokyo ***

J.T. Taylor@Billboard Live TOKYO

Jt_taylor

レディース・キラー健在。

 クール&ザ・ギャングのリード・ヴォーカリスト、ジェイムス”JT”テイラーのライヴをビルボードライブ東京で観賞してきた。2ndショウ。

 アーティスト名に”from クール&ザ・ギャング”と付してはいるが、実質メロウな楽曲をまったりやって帰るシンプルなバックなんだろうなぁと思っていたら、ホーン・セクションあり、コーラス隊ありの11名のバックで、J.T.テイラーを含めて総勢12名がところ狭しとステージに陣取るという嬉しい光景となった。
 ステージ左からキーボード、サックス、トランペット、トロンボーン、ドラム、ベース、ギター、キーボード。ステージ右前にトライアングルの形で女性コーラス3人が配される布陣だ。サックスはともかく、ドラムが女性だったのが印象的だった。

 ステージ後方のカーテンが閉まり、歓声があがると、バンド・メンバーが登場。ホーン隊がステージ中央に出てきて「ステッピン・アウト」のイントロでライヴはスタート。
 基本的に流れを切らさず、メドレーのように曲間を置かないスタイルで展開するので、非常にテンポよく進んでいく。中座が「ベイビー・アイム・バック」の後と「チェリッシュ」の2回あったが、その間もほぼバンド演奏は途切れることなく、特に「チェリッシュ」の後はインスト曲「ジャングル・ブギー」を持ってくることで、観客の興奮がおさまることなく(むしろヴォルテージがあがり)クライマックスへとなだれ込んでいった。

 その「ベイビー・アイム・バック」の後に椅子が3脚均等に並べられると、ウェディングドレス姿に変貌したコーラス隊3人がゆっくりとステージ・イン。遅れて白いタキシード姿になったJ.T.テイラーが登場し「ジョアンナ」を披露するというラヴ・ソングにふさわしいシチュエーションに、観客もうっとりしながらレスポンスしていた。
 「ジョアンナ」から「チェリッシュ」までのバラードでうっとりさせた後は、前述の「ジャングル・ブギー」。ここではホーン隊が活躍。やはりクール&ザ・ギャングのようなダンス・チューンには、楽曲を華やかに彩るホーンの音色が不可欠だ。途中でビヨンセ「クレイジー・イン・ラヴ」のおなじみのフレーズを挟み込むと、さらにヴォルテージは高まっていく。
 
 中座していたJ.T.テイラーとコーラス隊が、それぞれTシャツ&ジーンズ姿と赤を基調にしたエナメル質のカット・ドレスに衣装をチェンジしていきおいよく登場すると、お待ちかねの「ゲッド・ダウン・オン・イット」のイントロが迎え打つ。すでに総立ち状態のフロアの熱気をさらに上昇させるように、”ゲッド・ダウン・オン・イット”のコール&レスポンスにご満悦顔のJ.T.テイラー。続いて「レッツ・ゴー・ダンシン」でも”ウー・ラララ”のコール&レスポンス。極めつけが「セレブレイション」で、ダンクラ世代がそれぞれの青春時代へとフラッシュ・バックした瞬間となった。

 前述のとおり、J.T.テイラー名義のライヴということで、多少クール&ザ・ギャング時代の楽曲を演奏するとは思ったが、J.T.のソロは「ベイビー・アイム・バック」くらいのもので、あとはクール&ザ・ギャング時代のリスト。「フィール・ザ・ニード」やら「ロング・ホット・サマー・ナイト」などのソロ時代の楽曲も体感したかったが、ところどころで披露したコーラス隊とのダンス(特に「セレブレイション」でのライン・ステップの興奮度といったら!)を眼前にしてしまうと、観客が求めているものを解っているなぁ、とつい頷いてしまうのである(J.T.テイラーがヴォーカルではなかった時のクールの曲もやってくれているし)。
 本人がMCで謝っていたように、連日のステージで疲労したのか、ときどき高音がかすれたりとベストな状態ではなく、体型も(昔に比べれば)多少恰幅がよくなっていたが、彼が持つフェロモンとグルーヴは決して衰えていなかったことは、フロア全体でジャンプが幾度も続き歓声が途切れずにいた「セレブレイション」で証明されるだろう。

 ラストは、ダンサーたちと手を繋ぎながら(フロアにも促しながら)コンシャスなメッセージをピースフルに歌って幕。非常に心地よい後味を残し、また東京へのファンへの感謝を述べて、晴れ晴れとにこやかにステージを去っていったのが印象的だった。


◇◇◇

<SET LIST>

01 Steppin' Out ~ BAND INTRO~
02 Tonight
03 Fresh
04 Misled
05 Home Is Where the Heart Is
06 Baby I'm Back
07 Joanna
08 All I Want Is Forever
09 Too Hot
10 Cherish
11 Jungle Boogie (Incruding “Crazy In Love”)
12 Get Down on It
13 Let's Go Dancin' (Ooh, la, la, La)
14 Celebration


<MEMBER>

J.T. Taylor (Vocals)
Dave Jones (Bass/ MD)
Jared Jacobs (Keyboards)
Aaron Swinnerton (Keyboards)
Oswald George (Guitar)
Camile Gainer (Drums)
Lakecia Benjamin (Horn)
Mark Williams (Horn)
Jonathan Powell (Horn)
Tess Santos (Background Vocals)
Zhana Saunders (Background Vocals)
Karen Ashe(Background Vocals)

◇◇◇
 
 女性ドラマーのスティックの先が緑色に光っていた。その女性ドラマーは過不足なく、気持ちのいいビートを叩き込んでいて、非常にマッチしていたなぁ。

 J.T.テイラーのたれ目は年を経ても相変わらず。(笑)4Fでほぼ最初から立ち上がって踊っていた自分を何度も指さしてくれ(ているような気がし)た。最後は手を合わせてお辞儀も。いやぁ、次も絶対ライヴに行くよ、J.T. !(爆)

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ライヴ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事