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*** june typhoon tokyo ***

浦和 vs FC東京 @埼スタ【J1リーグ】


 ミスと自滅を重ね、困憊・疲弊で惨敗。 

 まったくもって戦う姿勢を見せられなかった。ビルドアップとは名ばかりの最終ラインのパス回しは、相手に素早いプレスを掛けられると、ゴールへ背を向けてばかりだから、横か後ろへ苦し紛れの逃げのパスしか出せず。一つ掻い潜ったとしても、縦パスはことごとく精度を欠き、浦和へ簡単に譲り渡してしまう。それでも前半30分までは何とか耐え凌いだが、31分に木本からのパスを梶浦がリターンした際に松尾にパスカットされると、松尾はドリブルでエリア左奥へ侵入。FC東京のディフェンスに当たった3人をあざ笑うかのようにファーサイドへグラウンダーのクロスを送ると、フリーのダヴィド・モーベルクが難なくシュートを決めて、浦和が先制。これでFC東京はガクッと来てしまった。

 それでもレアンドロがドリブルで浦和陣内へ攻め込んだ際に松尾のファールを受けてFKを得ると、40分。松木が直接ゴールを狙ったシュートは、左へ鋭く曲がってポストへ直撃。GK西川が動けずというミドルを放ったが、得点をものに出来なかった。FC東京のチャンスらしいチャンスはほぼこのシュートくらい。後半に巻き返しを図るべく、後半から梶浦に代えて紺野をピッチへ送り出すも、後半開始から僅か5分の50分、浦和は右サイドの岩尾のパスを受けた伊藤が、ペナルティエリア手前中央から左脚を振り抜くと、グラウンダーのシュートがゴール右隅へ決まり、追加点。これで精神的に反撃する力を奪われてしまったようだ。

 その4分後にはディエゴ・オリヴェイラがめくれた芝に足を取られて転倒。交代を余儀なくされるアクシデントに見舞われると、レアンドロが個のテクニックを活かして単騎攻め込む以外は攻撃らしい攻撃は生まれず、終始浦和のペース。そして70分、FC東京陣内の馬渡のスローインからセンターサークル手前の江坂が右サイドへ大きく浮き球パスを送ると、これを受けたダヴィド・モーベルクがドリブルでペナルティエリアへ進入。フェイントからカットインしてシュートを打つと見せかけて、その背後を駆け抜けた江坂へヒールパスをすると、江坂がエリア奥からグラウンダーで折り返したところをニアサイドの大久保が左脚を合わせて、ゴール。完全にFC東京の息の根を止める3点目となった。

 FC東京はビルドアップを試みるが、思い切った動き出しがある訳でもなく、球離れも遅いゆえ、相手にしてみればとにかく素早いプレスで詰めて行けば、そのうちにパスを引っ掛けたり、パスミスを誘導させる可能性が高くなるから、対策は容易い。相手が前から追っても疲労するくらいにスピードの速いパスをワンタッチで動かしているならまだしも、足元へパスを受けやすいようにするためなのか、スピードのない緩いパスでの受け渡しをするため、パスの間に詰められてしまう。また、その精度が不安定ゆえ、受けた方も気づいた時には相手を背にすることになり、横か後ろへ戻すか、ギャンブルパスを出すしかなくなるという悪循環。奪われると、連動性もなくただ追い回すだけで、適度な間隔でのポジショニングが崩れ、無駄走りで疲弊し、次第に足が止まってしまうという体たらくだ。

 それでも最後まで戦う気持ちはみせてもらいたかったが、なす術なし。中3日の連戦で疲弊していることもあるかもしれないが、試合終了の笛が鳴るまでは、ピッチにいる以上、諦観を見せるべきではなかった。

 前節・札幌戦は、3対0とスコア的には快勝だが、あくまでも自滅し、低調だった札幌の状態によるものが大きいゆえ、点数通りに受け止めてはいけないという主旨を書いたが、この浦和戦では、札幌の自滅に助けられたFC東京が自滅して浦和の戦いを楽にしてしまったようだ。先発はもちろん、途中から出場した紺野、山下、鈴木、品田、岡崎も何か次の試合へもたらすようなインパクトのあるプレーは見せられず。鈴木のクロスから山下のヘディングシュートという攻撃が1度はあったが、これも既に試合が決定しているなかでのもの。それほど緊迫度の高いなかではないから、好材料といえるまでもなく、参考程度にしかならない。

 先制されて思うようにならないと、立て続けに失点を繰り返すのは、技術的なのか精神的なものなのか。そのどちらもというのが正解だろうが、この負の連鎖を自ら断ち切ろうとする意志の強さがチームとして共通認識されないと、いつまでたっても同じことを繰り返すだろう。もちろん結果が出るに越したことはないが、自らやるべきパフォーマンスを泥臭くチャレンジするのであれば、その試合で結果が出なくとも、次に繋がる糧になり、その積み重ねが成功を導くはずだ。今季は目に見える成績ならずとも、新たなフットボールにチャレンジする姿を見守るという想いは、多くのサポーターのなかで共有出来ているはずだ。しかしながら、ビルドアップでは逃げのパスばかりを回し、攻撃では自ら決めるという強い意志は影を潜め、ゴール前ながら、とりあえずいい体勢でシュートを打てる状況の選手にボールを受け渡すことを主眼においているかのようにこねくり回してシュートチャンスを逃すという、ストレスの溜まるものを繰り返すばかり。ミスを恐れず、もっと貪欲にゴールを奪おうとする姿勢がなければ、得点も生まれない。攻撃に怯えてシュートを打たず、守勢に回ればズルズルと下がるのみ。これではいいリズムも生まれようがない。

 不思議なことにまだ7位にいるが、次節・磐田戦に敗れるようなことがあると、一気に残留争いグループに巻き込まれる可能性が高くなってくる。今節欠場となったアダイウトン、そして負傷交代したディエゴ・オリヴェイラの状態次第では、フィールドプレイヤーの外国人選手がレアンドロのみという可能性も少なくない。結局、攻撃ではレアンドロの個に頼るということになってしまうと、相手の対策もレアンドロへの出どころを止めればいいという非常にリスクマネジメントしやすいものになってしまう。次節は、結果を恐れず、アグレッシヴなチャレンジを繰り返す、笛が鳴るまで諦めず走り抜く選手を起用し、嫌な流れを食い止める勝ち点3を奪う必要がある。今度は1週間のインターバルでのホームゲーム。相手は最下位の磐田。言い訳は出来ない。
 
◇◇◇

【明治安田生命J1リーグ 第21節】
2022年7月10日(日)19:03試合開始 さいたまスタジアム2002
入場者数 26,293人
天候 晴 / 気温 28.1℃ / 湿度 69%
主審 清水勇人 / 副審 八木あかね、鈴木規志
第4の審判員 蒲澤淳一
VAR 飯田淳平 / AVAR 上村篤史

 浦 和 3(1-0 / 2-0)0 FC東京  

得点:
(浦)ダヴィド・モーベルグ(31分)、伊藤敦樹(50分)、大久保智明(70分)
(東)

〈試合経過〉
31分 得点 浦和 ダヴィド・モーベルグ
46分* 交代 東京 梶浦勇輝 → 紺野和也
50分 得点 浦和 伊藤敦樹
56分 交代 東京 ディエゴ・オリヴェイラ → 山下敬大
66分 交代 浦和 大畑歩夢 → 馬渡和彰 / 松尾佑介 → 明本考浩 / 小泉佳穂 → 江坂 任
66分 交代 東京 長友佑都 → 鈴木準弥 / 東 慶悟 → 品田愛斗
70分 得点 浦和 大久保智明
77分 交代 浦和 岩波拓也 → 知念哲矢
85分 交代 浦和 大久保智明 → 関根貴大
85分 交代 東京 バングーナガンデ佳史扶 → 岡崎 慎
89分 警告 浦和 関根貴大

◇◇◇

【FC東京】
≪スターティングメンバー≫
GK 24 ヤクブ・スウォビィク
DF 05 長友佑都  → 鈴木準弥(66分)
DF 30 木本恭生
DF 03 森重真人
DF 49 バングーナガンデ佳史扶 → 岡崎 慎(85分)
MF 44 松木玖生
MF 10 東 慶悟  → 品田愛斗(66分)
MF 43 梶浦勇輝  → 紺野和也(46分*)
FW 23 渡邊凌磨
FW 09 ディエゴ・オリヴェイラ → 山下敬大(56分)
FW 20 レアンドロ

≪サブスティテューション≫
GK 13 波多野豪
DF 28 鈴木準弥
DF 29 岡崎 慎
MF 18 品田愛斗
MF 45 安田虎士朗
FW 17 紺野和也
FW 19 山下敬大

≪監督≫
アルベル


◇◇◇



◇◇◇

【FC東京 2022シーズンスケジュール・J1リーグ】
第01節 02月18日(金)19:00 ✕FC東京 0-1 川 崎(A・等々力
第02節 02月26日(土)15:00 FC東京✕名古屋(H・味スタ ※中止
第03節 03月06日(日)16:00 〇FC東京 1-0 C大阪(A・ヨドコウ
第04節 03月12日(土)15:00 〇FC東京 2-1 広 島(H・味スタ
第05節 03月19日(土)14:00 〇FC東京 1-0 京 都(A・サンガS
第06節 04月02日(土)19:00 ✕FC東京 1-2 横浜FM(A・日産ス
第07節 04月06日(水)19:00 〇FC東京 3-1 神 戸(H・味スタ
第08節 04月10日(日)14:00 △FC東京 0-0 浦 和(H・味スタ
第09節 04月16日(土)13:00 △FC東京 0-0 札 幌(A・札幌ド
第02節 04月20日(水)19:00 △FC東京 0-0 名古屋H・味スタ※代替
第10節 04月29日(金)19:00 〇FC東京 2-0 G大阪(H・国 立
第11節 05月03日(火)17:00 ✕FC東京 1-5 福 岡(A・ベススタ
第12節 05月08日(日)15:00 ✕FC東京 0-1 鳥 栖(H・味スタ
第13節 05月14日(土)14:00 ✕FC東京 1-2 磐 田(A・ヤマハ
第14節 05月21日(土)15:00 △FC東京 0-0  柏 (H・味スタ
第15節 05月25日(水)19:00 〇FC東京 3-0 清 水(A・アイスタ
第16節 05月29日(日)15:00 〇FC東京 3-1 鹿 島(H・味スタ
第17節 06月18日(土)18:00 ✕FC東京 0-2 湘 南(A・レモンS
第18節 06月26日(日)19:00 ✕FC東京 0-5 鳥 栖(A・駅スタ
第19節 07月02日(土)18:00 △FC東京 2-2 福 岡(H・味スタ
第20節 07月06日(水)19:00 〇FC東京 3-0 札 幌(H・味スタ
第21節 07月10日(日)19:00 ✕FC東京 0-3 浦 和(A・埼 玉

第22節 07月17日(日)18:00 FC東京✕磐 田(H・味スタ
第23節 07月30日(土)19:00 FC東京✕広 島(A・Eスタ
第24節 08月07日(日)18:00 FC東京✕清 水(H・味スタ
第25節 08月13日(土)19:00 FC東京✕C大阪(H・味スタ
第27節 08月27日(土)19:00 FC東京✕ 柏 (A・三協F柏
第28節 09月03日(土)・04日(日) FC東京✕横浜FM(H・味スタ
第29節 09月10日(土)・11日(日) FC東京✕G大阪(A・パナスタ
第26節 09月14日(水)    FC東京✕神 戸(A・ノエスタ)※
第30節 09月17日(土)・18日(日) FC東京✕京 都(H・国 立
第31節 10月01日(土)・02日(日) FC東京✕鹿 島(A・カシマ
第32節 10月08日(土)    FC東京✕湘 南(H・味スタ
第33節 10月29日(土)    FC東京✕名古屋(A・豊田ス
第34節 11月05日(土)    FC東京✕川 崎(H・味スタ
※神戸がACLにおいてGS敗退の場合、8月20日(土)19:00に変更の可能性あり

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