新作『マイケル』の最近の流れをまとめておく。
●12月15日リリース前にテディ・ライリーがイギリスBBC放送『BBC NEWSBEAT』出演時に「次の作品を楽しみにしている。次の作品にも参加させてもらえるから嬉しい」と未発表曲集第2弾の制作が進行していることを仄めかす。
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●クインシー・ジョーンズが『マイケル』について、しっかりとアルバムを聴かなかった上で、「(声は)マイケルに聞こえるけど、しっかり聴く時間がないからはっきりそうだとは言えない」「いずれにせよ、これは世に出すべきじゃなかった。すべてそのまま、未発表のままにしておくべきだった。マイケルはこんな形で世に出るのを望んじゃいない。奴らは出来るだけ金を稼ぎたいだけに違いない。それ以外の理由は思いつかない。60年間このビジネスにたずさわっているが、こんな例はいままでに見たことがない」と辛辣な意見を述べる。
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●テディ・ライリーが「彼(クインシー)の年齢を考えてみろ。人の話もろくに聴けない。彼がどうやってマイケルの声を聴きわけられるのか」とイギリスGuardian紙上で反論。さらに「俺はマイケルの家族、そしてファンと闘う。なぜならこの歌声がマイケル・ジャクソンの声だと分かってほしいからだ」と宣言。
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●アメリカ『Rolling Stone』でウィル・アイ・アムが改めて反論。「最低だと思う。なぜかと言うと、マイケルが死ぬ数ヶ月前、彼がすごく慌てた様子で電話をかけてきた。“誰かが曲をリークさせてる、なんでこんなことするんだ? 誰が?”って」とエイコンとの「Hold My Hand」が流出した際に連絡があったことを明かし、だからこそ完璧主義者のマイケルの賛同がない作品発表には反対していると表明。
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●テディ・ライリーがマイケルの声を加工したことを認める。マイケルの歌声疑惑について、マイケルの歌声にデジタル処理を加えたことを明らかにしたと報じられる。具体的には、音程やタイミングなどを一音ごとに細かく調整できるMelodyneという音楽ソフトを使い、生のマイケルの歌声に対し音程を上げるなどのデジタル編集・修正を行い、その結果、マイケルの声のビブラートにも「過剰に処理をかけてしまった」という。「声に多少手を加えなければいけなかった。それでみんな彼の声の真偽を問うことになっているんだろう。音楽にうまく沿うようにしなければいけなかったんだ。こんなことになってしまって本当に申し訳ない。でもあなた方はちゃんと正真正銘マイケル・ジャクソンの歌声を耳にしているんだ」と弁解。さらに、「俺のコンピューターの中には、ゴーサインが出るのを待っている曲がある」と述べており、先日ネット上に流出した未発表曲「Blue Gangsta」については、「“Smooth Criminal”の新章、次のレベル」と評しているという。
まぁ、簡単に言えば、テディがちょっと調子に乗っちゃったってところですかね。
この2日、このアルバムを聴いていますが、発表の是非は除いたとして、楽しめるアルバムではあると思います。ただし、アルバムとしての完成度(各楽曲の質というよりも、アルバムとしての作品度)は、それほど高くないかなぁと。まぁ、未発表曲を10曲パッケージしただけだから、マイケルが意図したかったコンセプトが希薄なのはある程度仕方のないことなのだけれども。
曲毎の感想は次回に譲るとして、やはりリード曲は「Hollywood Tonight」ではないか、と。エイコンとの「Hold My Hand」は悪くないけど、ちょっとエイコン風のアーシーな感じが強すぎる気が。ちなみに、YMO楽曲を採り入れた「Behind The Mask」は、YMOヴァージョンを聴き慣れていたせいか、やっぱりちょっと違和感があるかも。
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kazuko
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