中村千鶴選手、シャンチー（中国象棋）アジア選手権で日本人初の入賞！

カンボジアで開催されていたシャンチー（中国象棋）のアジア個人選手権で、日本の中村千鶴選手は５位に入賞、日本人選手としては男女を通じアジア選手権初の入賞を達成しました。もちろんチャイニーズ・ベトナミーズ以外の入賞も、アジアのシャンチーの歴史上初めての快挙です。

ついにアジアの厚い壁に風穴を開ける日が訪れました。1992年に初めてアジア選手権に参加して以来、25年間、負けに負け続けてきた日本人選手が入賞を果たす日がやってきたのです。

私たちはこれまでいったいどれだけの負けを重ねてきたでしょうか？

私たちはどれだけチャイニーズとベトナミーズの厚い壁に跳ね返されてきたでしょうか？

私たちはどれほどこの日が来るのを待っていたでしょうか？

中村選手は、日本シャンチー協会が2010年から実施する「シャンチー・トップアスリート育成プログラム」の4期生。2013年4月にまったくのゼロからシャンチーを始めました。

以来、日本人選手としては男女を通じて最も多くの時間を割いてシャンチーに取り組んできたといっても過言ではありません。

中村選手の今大会の戦いの軌跡を追ってみましょう。

１Ｒ
中村千鶴（先）２－０李雯宜（マレーシア）

２Ｒ
中村千鶴（先）０－２陳幸琳（中国）

３Ｒ
中村千鶴０－２王鏗（おう・こう、フィリピン）

４Ｒ
中村千鶴２－０王秀玉(タイ)

５Ｒ
中村千鶴（先）２－０詹恵美（せん・けいび、ブルネイ）

６Ｒ
中村千鶴（先）０－２高芳青（ベトナム）

７Ｒ：BYE（不戦勝）

こうして見ると、中国籍・ベトナム籍以外の選手には負けていないことが分かります。（フィリピンの王鏗は昨年の中国全国個人戦にも出場した中国籍選手。）

中村選手よりも上位入賞の4名は、中国籍2名、ベトナム、中華台北といずれもシャンチー強国（地区）の代表です。（成績表参照。）それだけを見ても、今回の入賞がどれほど価値の高いものかが分かります。

中村選手の入賞は、桐生祥秀選手の日本人初の100m9秒台達成にも匹敵する歴史的快挙です。日本のシャンチーの歴史に長く刻み込まれることになるでしょう。

今大会の優勝は、男子が趙鑫鑫（中国）、女子が陳幸琳（中国）でした。

所司和晴選手は江明庭（カンボジア）に勝って通算2勝4敗1和、21位でした。（男子成績表）


◎「シャンチー・トップアスリート育成プログラム」に参加しませんか？
中村選手に続くのはあなたです。男女とも現在8期生を募集しています。（10月からは9期生の先行参加を受付。）中村選手と同じくゼロから始める方も歓迎です。
http://blog.goo.ne.jp/jxiangqi/e/21e42b03503502c03ab8f6b2741ee374



日本人選手初の入賞を果たした中村千鶴選手（右）。左は所司和晴選手。


所司選手は最終戦で江明庭（カンボジア）を下しました。


男子決勝で趙鑫鑫（右）が曹岩磊（中国マカオ）を破って優勝。2人の名前から「六金が四石に勝った」と評されています。


女子の最終成績。真ん中より上に日本人選手の名が！もうアジア最弱なんて言わせない。