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東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

ボナール《庭の女性たち》4点連作 - オルセーのナビ派展(三菱一号館美術館)

2017年02月23日 | 展覧会(西洋美術)

オルセーのナビ派展
美の預言者たち-ささやきとざわめき
2017年2月4日~5月21日
三菱一号館美術館

 

 

   オルセーのナビ派展を訪問する。
   ブロガー・特別内覧会以来、2回目の訪問である。


   そして、エドゥアール・ヴュイヤール《公園》に感嘆する。
   そのことについては、既に記事を掲載したところ。

 

   もう一つ、ボナールの初期作品が実に魅力的であることを知る。

 

    本展では、ボナールの1890年代の作品、ナビ派であった時代の作品が、10点強展示される。


   後年の暖かい・明るい系とは異なる地味系の色彩の、オルセー美術館所蔵の優品が、同時代のナビ派作品に囲まれるなか、「日本かぶれのナビ」として輝いている。

 

 

 一番のお気に入り作品


《庭の女性たち》4点連作
1890-91年

《白い水玉模様の服を着た女性》

《猫と座る女性》

《ショルダー・ケープを着た女性》

《格子柄の服を着た女性》 

   春夏秋冬の庭と女性とその衣装。平面性、装飾性、日本的要素。実に素晴らしい。

 

 

   次点として2点。


《黄昏(クロッケーの試合)》
1892年

   画家の家族がモデル。

 

   そして、ナビ派の画風から脱却したことを示すという、大画面の作品。

《ブルジョワ家庭の午後》
1900年
139×212cm

   これも画家の家族がモデル。

 

 

   上記以外の出品作について。

   エロチックな《ベッドでまどろむ女(ものうげな女)》1899年や、本展のメインビジュアル《格子柄のブラウス》1892年もよい。

  

 

   よいのだけれども、次の小品2点も、画面が暗い分「親密さの詩情」が増していて、たいへんよい。


《親密さ》
1891年

《ランプの下の昼食》
1898年

 

   1912年の作品《猫と女性》は、私がこれまでイメージしていた「色彩」のボナールである。

 

 

   一度、ボナールの初期作品の魅力を認識すると、国立西洋美術館で常設展示中の作品も、急に輝き始めて見える。


ボナール
《座る娘と兎》1891
国立西洋美術館(常設展示中)

 

↑  国立西洋美術館の常設展にて撮影。

 

   これからのボナール作品鑑賞が楽しみである。

 

*会場内の画像は、ブロガー・特別内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。

 

 



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