中国当局による独禁法審査が長期化している
シャープは第1四半期決算で債務超過が拡大したにもかかわらず、鴻海からの出資がいつになるかはっきりしない状況だという記事。
「シャープの2017年3月期第1四半期決算は、不採算事業の撤退や経費削減で営業赤字幅は縮小したが、全事業で減収となり、今後に不安を残す内容となった。3月末で312億円だった債務超過額は6月末で750億円に膨らんでいる。
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資が実現すれば、債務超過は解消されるはずだった。当初、出資完了は6月末をメドとしていたが、いまだ実現されていない(8月3日現在)。
理由は中国当局による独占禁止法にかかわる審査が終わっていないことだ。シェアが比較的高くなるのは、車載用ディスプレー事業などが考えられるが、どの事業が実際に審査の焦点なのかは明らかにされていない。」
出資期限の10月5日までに独禁法の審査に通り、出資が完了されなかった場合についてもふれています。期限の延長や液晶事業のみの買収が考えられるそうです。
継続企業の前提の注記がどうなるのかが、さしあたり気になりますが、決算短信では、「継続企業の前提に関する重要事象等」どまりのようです。四半期報告書はまだ出ていないので、監査人の見方はわかりません。
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(シャープの第1四半期決算短信より)