フジテレビが、ACジャパンに切り替わったコマーシャル料金をクライアントに請求しない方針だという記事。
「フジテレビがスポンサー企業に対し、ACジャパンに差し替えたテレビCMの料金を請求しない方針を通知したことが24日、複数の関係者への取材で分かった。2月以降の契約済みCMもキャンセルを認め、料金は請求しない。芸能界を引退した中居正広さんと女性とのトラブルについての報道に端を発するCMの相次ぐ差し替えは、フジテレビに原因があると判断、異例の対応を取る。経営に打撃となりそうだ。」
ACが続く場合にはその分は請求しない（あるいはキャンセルできる）から、どうか、安心して4月以降の広告枠を契約してくれ、という契約の維持・獲得のための手段なのでしょう。しかし、業績への影響が当期から大きく出ることになります。タイムリーに予想の修正を開示すべきでしょう。
ライオンが口火を切ったようです。
「ライオンはフジテレビに対し、差し替えた分のCM料金は支払わない意向を伝える考えを示した。CMの料金は月ごとの放送実績に応じて、翌月にスポンサー企業に請求するのが一般的だ。フジテレビは「現時点では個別の営業活動に関することはコメントを控える」としている。」
ライオンだけ返金するわけにはいかないのでしょう。
先日の当サイト記事では、どぶに捨てる広告費の引当が必要かということを考えてみましたが、結局不要な議論となったようです。ちなみに、ライオンは12月決算です。
ライオン、フジテレビにCM差し替えの損失補償請求へ スポンサー企業に拡大か（産経）
「ACジャパンの公共広告に差し替わった広告枠は契約済みのため、原則として出稿費用は返還されない。ただライオンは、芸能界を引退した中居正広さんの女性トラブルを巡り、同局の対応に責任があると判断したもようだ。フジテレビは「補償に応じるかどうかも含め、個別の営業活動に関することはお答えできない」としている。」
フジテレビ、1月分のCM料金請求せず AC差し替え分（日経）（記事冒頭のみ）
「フジテレビジョンが広告主に対し、CMキャンセルの案内を始めたことが分かった。1月にACジャパンの公共広告に差し替えた分の広告料金は請求しないと広告主に提示した。親会社のフジ・メディア・ホールディングス（HD）の業績への影響が顕在化することになる。」
