会計評論家の細野祐二氏、専門家の見解は?
東芝の会計監査について聞いた、会計評論家の細野祐二氏(元会計士)へのインタビュー記事。
ほぼ正しいことをいっていると思います。
「有報の開示制度上、「限定付き適正意見」というのは金融庁の立場からいうと実務としてありえない。というのも、(適正意見を付けられない)除外事項があれば「除外事項を直して持ってこい」ということになるからだ。」
「会計上の「限定付き適正意見」ならば、金額を限定しなければならない。専門的になるが、金額を限定しなければ修正仕分けをしようがないからだ。それなのに、今回の「限定付き適正意見」は金額を限定していない。しかも「相当程度ないしすべての金額」だという。
一方で、影響を与える部分や何をもって除外したかはきっちり書いてある。だからどの項目を修正すべきかは一目瞭然だ。それなのに金額だけが限定されていない。PwCあらたは6522億円のすべてが間違っていると心の中では思っているはずだが、「相当程度ないしすべて」と書いた。これは「文学的限定意見」とでもいうべきものだ。」
「今回の東芝の限定付き適正意見を受理したことで、限定付き適正意見がベンチャー企業を中心にバンバン出てきたら金融庁はどうするのだろうか。」
監査人が虚偽表示だと指摘した決算書がまかりとおるというのは、どう考えても異常事態でしょう。監査人としては、会社が直さないといっている以上、無限定意見を出さないのは当然なのですが...。
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