粉飾事件に関連して、東芝の株主が会社に対して、役員への訴訟を起こすように求める提訴請求書を出したという記事。
「東芝の不正会計問題で、個人株主が8日、室町正志会長兼社長ら歴代役員28人に総額10億円の損害賠償を求める訴訟を起こすよう、東芝の監査委員に提訴請求書を発送した。会社法に基づき、東芝側が受け取りから60日以内に提訴しなければ、この株主が株主代表訴訟を起こす方針。」
「この株主は奈良県の60代男性で、「株主の権利弁護団」(大阪市)のメンバーが代理人を務める。8日付の提訴請求書によると、損賠請求の対象は室町氏以外に、引責辞任した田中久雄前社長ら歴代3社長を含む現・元役員。「不正会計を認識しながら、中止や是正の指示をしなかった」などと経営責任を指摘している。
不正会計問題による信用低下で、東芝に7億円の損害が生じ、調査のための第三者委員会の設置費用として3億円がかかったと算定。さらに、東芝が被ったその他の損害についても調査して請求すべきだとしている。」
課徴金の金額(会社の引当額ベースでも84億円)なども、いずれ損害額に含まれるのでしょう。
まず、株主からの請求に応じて、会社が役員に対する訴訟を起こすかどうかが注目されます。旧経営陣とのなれ合いがないことを示すには、訴訟提起せざるを得ないのでは。
会計的には、会社が賠償金を支払うという話ではないので、さしあたり会計処理は不要です。
こちらは会社が負ければ賠償金を支払うという訴訟です。
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東芝利益水増し、個人株主が集団訴訟へ(産経)
「東芝の利益水増し問題をめぐり、株価の下落で損害を被った株主の救済を目的に東芝事件株主弁護団(団長・佐野隆久弁護士)が結成され、5日、大阪市内で被害者説明会が開かれた。弁護団は個人株主を原告に、年内にも東芝に損害賠償を求める集団訴訟を起こす方針。」
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