会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

トーマツが絡んだ監査人交代事例5件、退任3件・新任2件

トーマツが絡んだ会計監査人交代事例です。

まず、トーマツの退任から。

1.萬世電機(東証2部)

会計監査人の異動に関するお知らせ (PDFファイル)

あずさへの交代です。

交代理由。監査報酬改定要請がきっかけだったそうです。

「当社の会計監査人である有限責任監査法人トーマツは、2020 年 6 月 26 日開催予定の第 74 期定時株主総会の終結の時をもって任期満了となりますが、その監査継続期間は 30 年と長期にわたっております。当社は、同監査法人より、環境の変化に伴う監査対応時間の増加を背景とした第 75 期以降の監査報酬改定の要請を受けたこと等を契機として、複数の監査法人を対象に比較検討を実施してまいりました。」

2.キクカワエンタープライズ

公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

五十鈴監査法人への交代です。

監査費用が問題だったようです。

「現在の会計監査人については、会計監査が適切かつ妥当に行われることを確保する体制を十分に備えてはいるものの、当社との監査継続年数が長期にわたり、また、当社の事業規模に適した監査を行う上での監査費用の妥当性について検討した結果、監査等委員会は会計監査人を見直すべきであると判断しました。これに伴い、上記3の理由により、新たに五十鈴監査法人が候補者として適任であると判断しました。」

3.阪神内燃機工業(東証2部)

会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

ひびき監査法人への交代です。

これも、監査費用が交代理由に含まれています。

「現在の会計監査人については、 会計監査が適切かつ妥当に行われることを確保する体制を十分にそなえているものの、当社 の事業規模に適した監査対応や監査費用の相当性等について他の公認会計士等と比較検討い たしました結果、新たにひびき監査法人を会計監査人として選任するものであります。 」

次にトーマツへの交代。いずれも、現監査人は新日本です。

4.古河電池(東証1部)

公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

「親会社と同じ会計監査人」という点が大きかったのでしょう。

「監査役会は現会計監査人の監査継続年数が 10 年以上の長期にわたっていることから、複数の会計監査人を候補対象者として比較検討を実施した結果、上記3.の理由により、新たに有限責任監査法人トーマツを会計監査人候補者に選定するものであります。」

「監査役会が、有限責任監査法人トーマツを会計監査人の候補者とした理由は、品質管理体制、独立性、専門性、効率性、グローバルでの監査体制を総合的に勘案した結果、会計監査が適正に行われる体制を備えていることに加えて新たな視点での監査を期待できること、また親会社と同じ会計監査人であるため、同じ視点による監査ができ効率的であることから、適任であると判断したためであります。」

5.東京特殊電線(東証1部)

公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

長期継続を理由としています。

「監査役会は、現会計監査人が長年にわたって監査を継続していることから、新たな視点での監査が期待できることに加え、上記3. の理由により、会計監査人として新たに有限責任監査法人トーマツを選任するものであります。」

4、5とも、古河電気工業の子会社のようです。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「会計監査・保証業務」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事