監査人交代事例6件（5月28日）

最近の監査人交代事例です（5月28日発表分）。退任事務所別にみると、新日本3件、トーマツ2件、その他1件となっています。

新日本の退任3件。

１．ユー・エム・シー・エレクトロニクス（東証1部）

公認会計士等の異動に関するお知らせ（PDFファイル）

新日本→あらた、の交代です。

監査体制刷新と筆頭株主との監査人統一を理由としています。

「当社は、株式会社東京証券取引所から 2019 年 12 月 19 日付で「特設注意市場銘柄」の指定を受け、2020 年９月 11 日付で開示いたしました「改善計画・状況報告書」に則り、コーポレート・ガバナンス体制の再構築に取り組んでおります。尚、「特設注意市場銘柄」の指定につきましては 2021 年４月 29 日付で解除となっておりますが、今後も引き続き、監査等委員会設置会社への体制移行に伴う監視監督機能の強化、管理部門の体制整備、内部監査体制の強化等を推進し、コーポレート・ガバナンス体制のさらなる強化を図るべく、監査体制の刷新の一環として、また、2021 年３月 30 日付にて実施した第三者割当増資により筆頭株主となった株式会社豊田自動織機との監査人統一の観点もあり、会計監査人につきましても新たな会計監査人を選任することといたしました。」

「監査体制刷新」といわれると、自分たちが粉飾しておきながら、監査人のせいにするのかといいたくなります。

２．岡本硝子（ジャスダック）

会計監査人の異動に関するお知らせ（PDFファイル）

新日本→あかり監査法人、の交代です。

監査報酬増額がきっけけです。

「同監査法人と第 76 期に向けて監査工数、監査報酬について協議を行ったところ、同監査法人から監査環境の変化等を理由に、監査報酬増額が必要となる旨の見解が示されました。これを契機として、同監査法人が就任してから 14 年が経過すること及び当社の事業規模における監査費用と監査対応の相当性について検討した結果、上記 3．の理由により、あかり監査法人を新たに会計監査人として選任することといたしました。」

３．ひらまつ（東証1部）

会計監査人の異動に関するお知らせ（PDFファイル）

新日本→監査法人ハイビスカス、の交代です。

交代理由は、監査期間、監査対応、監査費用の3点セットです。

「当社は、EY 新日本有限責任監査法人を会計監査人として長期にわたって選任してまいりましたが、監査役会は、同法人による監査期間が長期にわたること、並びに当社の事業規模に見合った監査対応及び監査費用の相当性を総合的に勘案した結果、上記３．の理由から、会計監査人を見直すこととし、新たに監査法人ハイビスカスを会計監査人として選任するものであります。」

現監査人の就任年は、2000 年 です。

トーマツの退任2件。

４．ハビックス（ジャスダック）

会計監査人の異動に関するお知らせ（PDFファイル）

トーマツ→仰星監査法人、の交代です。

これも、監査継続年数、監査対応、報酬の3点セットです。

「当該会計監査人については会計監査の品質管理体制等は十分に確保されていると認識しておりますが、監査継続年数が長期にわたること、および当社の事業規模に適した監査対応と報酬の観点から他の監査法人と比較検討してまいりました。」

現監査人の就任年は、2000 年です。

５．ジーニー（東証マザーズ）

公認会計士等の異動に関するお知らせ

トーマツ→監査法人アヴァンティア、の交代です。

監査費用と監査対応が理由です。

「当該会計監査人については、会計監査が適切かつ妥当に行われることを確保する体制を十分にそなえているものの、最近の監査費用や当社の事業規模・内容に見合った監査対応など相当性を複数比較検討した結果、上記３．の理由により、監査法人アヴァンティアを新たな会計監査人として選任するものであります。」

その他。

６．フルッタフルッタ（東証マザーズ）

公認会計士等の異動に関するお知らせ（PDFファイル）

監査法人アリア→みつば監査法人（準登録事務所）、の交代です。

監査報酬水準が理由です。

「再任に至らなかった理由と致しましては、当社業績が厳しい中、当社の事業規模に応じた監査報酬の水準を検討した結果であります。」