会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

シャープ再建:みずほと三菱UFJが支援承認(毎日より)

シャープ再建:みずほと三菱UFJが支援承認

みずほ銀行と三菱東京UFJ銀行が、シャープへの資本支援に応じる方針を決めたという記事。「デット・エクイティ・スワップ」が予定されています。

「両行は同日(注:23日)、シャープの再建策を精査し、資本支援を大筋で承認した。両行とも今月末の取締役会で正式決定する。それぞれ1000億円の融資を優先株(株主総会での議決権がない代わりに配当が高い株式)による出資に振り替える。シャープの借金を減らし、資本を増やして再建を支援する。」

「シャープの業績が上向かなければ、主力行は計2000億円もの融資から振り替えた株式の価値が下落するリスクを抱える。」

銀行の会計処理はよく知りませんが、2000億円という簿価を引き継ぐのではなく、「デット・エクイティ・スワップ」を実行した時点で、いったん時価まで評価を落とすのでは。当然、そのための引き当ては2015年3月期で行っていないといけません。

シャープ資本支援:みずほと三菱東京UFJ、23日承認へ(毎日)

「シャープは支援を受ける前提として、国内で3000人規模の希望退職募集や国内外の工場売却などのリストラを本格化させる。2年間で4000億円規模の構造改革費用を見込んでおり、2015年3月期の連結最終(当期)赤字は2000億円超、16年3月期も1000億円規模の赤字を見込んでいる。」

リストラ関係や固定資産の減損関係は、2015年3月期の損失なのか、2016年3月期の損失なのか、判断が微妙なものもありそうです。なぜ20015年3月期の損失でないのか、説明できないとまずいと思います。たぶん監査人とよく相談して決めるのでしょう。
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