会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

監査人交代事例5件、うちあずさ退任3件(5月10日)

最近の監査人交代事例です(5月10日発表分)。うち大手の退任が4件(あずさ3件、トーマツ1件)です。残りは個人事務所の監査法人化による交代なので、実質的に全部が大手の退任となります。

1.東祥(東証スタンダード)

公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

あずさ→監査法人東海会計社、の交代です。

継続年数がきっかけのようです。

「監査役会が監査法人東海会計社を会計監査人の候補者とした理由は、現会計監査人の継続年数等を踏まえ、新たな視点での監査及び機動的な監査が期待できることに加え、会計監査人として期待される専門性、独立性、品質管理体制並びに監査報酬を総合的に勘案した結果、適任であると判断したためであります。」

現監査人の就任年は、2007 年です。すごく長いというほどではありません。

2. リグア(東証グロース)

公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

あずさ→あると築地有限責任監査法人、の交代です。

監査費用を理由としています。

「監査法人をめぐる環境が厳しい中、子会社の増加等の当社の経営環境の変化により監査工数が更に増大することから監査費用の増加が見込まれる旨の説明を受け、当社では新たな会計監査人の選定について検討を開始いたしました。

当社の事業規模に適した監査対応と監査費用の相当性について、他の監査法人と比較検討した結果、有限責任 あずさ監査法人との間での新年度の監査契約を締結しないことになりました。」

現監査人の就任年は、2016 年です。

3.NKKスイッチズ(東証スタンダード)

会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

あずさ→RSM清和監査法人、の交代です。

監査報酬増額要請と継続年数が理由です。

「監査役会は、近年、監査工数の増加に伴い監査報酬の増額要請を受けていること、また、現会計監査人の監査継続年数が長期にわたっていることを踏まえ、他の複数の監査法人を対象に選考し...新たな会計監査人としてRSM清和監査法人を選任するものであります。」

現監査人の就任年は、1987 年以前です。

4.クリップコーポレーション(東証スタンダード)

公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

トーマツ→監査法人FRIQ、の交代です。

継続監査年数が長期にわたっていること及び当社の事業規模に見合った監査対応と監査費用の相当性を比較検討した結果」とのことです。

現監査人の就任年は、1995 年です。

5.日本通信(東証プライム)

公認会計士等の異動に関するお知らせ(PDFファイル)

城南公認会計士共同事務所→城南監査法人(準登録事務所)、の交代です。

「当社の監査役会が城南監査法人を会計監査人の候補者とした理由は、同監査法人は当社の現任会計監査人が所属する城南公認会計士共同事務所を母体として設立されたことから適正な監査体制を継続できること、会計監査人としての専門性、独立性および品質管理体制等を有していること、ならびに監査報酬額が相当であることなどを総合的に勘案し、同監査法人が当社の会計監査人として適任であると判断したためです。」

会計士協会の上場会社監査事務所登録制度は、今後、法律に基づくものに変わる予定ですが、そのとき「準登録」というカテゴリーはどうなるのでしょう。
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