三菱UFJ銀と系列2証券に処分勧告、違法に情報共有 役員関与も
証券取引等監視委員会が、三菱UFJ銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレーMUFG証券を行政処分するよう金融庁に勧告したという記事。
「金商法では、顧客が不利益を被らないようにするため、グループ内の銀行、証券会社の間で顧客の同意を得ずに情報を共有することを制限する「ファイアウオール(FW)規制」がある。
三菱UFJ銀行と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の間では、少なくとも10回にわたり違法な非公開情報の授受が行われていた。同行の専務執行役員(当時)や同証券の副社長(当時)が関与している状況も確認された。社内での法人関係情報の管理体制の不備も見つかった。
このほか三菱UFJ銀行が、融資をする条件として、顧客の公募増資の実施に際して、引き受けシェアを拡大する交渉を行うなどの行為があった。
顧客企業に対し、銀行に認められていない有価証券の勧誘を行うなど、金商法上の「登録金融機関」として手掛けられる証券業務の範囲を超えた行為もあった。」
「グループ収益の拡大を掲げる中で、法令違反に関する認識が希薄で、収益確保が法令違反行為の一つのインセンティブとなっていたと指摘。モニタリングや内部管理体制が十分ではなかった、とした。」
株式会社三菱UFJ銀行に対する検査結果に基づく勧告について(金融庁・証券取引等監視委員会)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社に対する検査結果に基づく勧告について(金融庁・証券取引等監視委員会)
モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社に対する検査結果に基づく勧告について(金融庁・証券取引等監視委員会)
証券取引等監視委員会による行政処分の勧告について(三菱 UFJ フィナンシャル・グループほか)
「今回の勧告は、三菱UFJ銀行および三菱UFJモルガン・スタンレー証券における銀証連携ビジネス、法人関係情報などの管理、それらに関するモニタリング態勢などにおける問題点に関し、行政処分を求められたものです。
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(代表執行役社長 亀澤 宏規、以下 MUFG)、三菱UFJ銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(3社を総称して以下 MUFGグループ各社)といたしましては、この度の勧告内容を厳粛に受け止めております。」