評論家によるコラム記事。だいぶ昔の話ですが、三菱電機の会長の社葬(1986年?)のことを書いています。
「この大久保が亡くなった時、盛大な社葬を営むことになった。総務部の若い社員が、
「こんなに盛大にしなくてもいいんじゃないですか」
と不服を言うと、課長は皮肉に笑いながら、
「長生きされて、さらに会社のカネを使われることを考えたら、社葬の費用なんて安いものだ。本当は赤飯でも炊いてお祝いしたいぐらいだよ」
と答えたという。
確かに、相談役などで居座られれば、部屋はもちろん、秘書、クルマと、かなりの負担になる。政治道楽をされたら、それはさらに重くなる。
大久保はプロレスに熱中し、いろいろと資金を出したことで有名だった。テレビのプロレス中継のスポンサーはたいてい三菱電機で、私の頭の中でプロレスと同社は分かち難く結びついている。それは私だけではないだろう。」
社員から、こんなことを言われる前に、退任する方がよいのでしょう。
プロレスのスポンサーになるのは違法ではありませんが、こちらは、今やったら大問題でしょう(大震災の復興事業で似たようなことをやっているわけですが)。
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裏金作りにキャバクラ接待 鹿島建設は“組”時代と変わらぬ(日刊ゲンダイ)
「自民党総裁選挙に鹿島がからむ石川達三の『金環蝕』(岩波現代文庫)の解説文を私が書いたら、鹿島の副社長だった渡辺喜三郎の孫(山川とおる)から手紙をもらった。そこには彼が『エコノミスト』の2000年11月28日号に書いた「戦後政治とゼネコンの源流」が同封されていた。
中に「現金以外の物が威力を発揮」した例として、東南アジアのある国の大統領夫人に"腕の喜三郎"が攻勢をかけたケースが紹介されている。真珠が大好きな夫人に、銀座の和光にある真珠のすべてを大きな袋に入れて届けるのである。そして、メデタク、鹿島はその国での河川工事の受注に成功した。
政界工作のための裏金づくりの方法も興味深い。簡単なのは材料を抑えて費用を浮かすことだが、後で手抜き工事が判明して問題になる場合がある。喜三郎が使ったのは架空の人件費を計上するもので、作業員の数を倍にする。当時は住所不定の者が多く、給料の受領印さえあれば税務署が調査することは不可能だったという。」
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