会計評論家の細野氏による『会計と犯罪 郵便不正から日産ゴーン事件まで』の書評記事。
「執念が書かせた一冊だ。
著者は元大手監査法人所属の著名公認会計士で、平成16年にシロアリ駆除会社の粉飾決算に加担したとして逮捕され、執行猶予付き有罪判決を受けた。
裁判では、会社の旧経営陣や株価操作を手掛けた仕手筋の人間が、検察側証人として著者に不利な証言をしたという。事件での無念の思いから、著者は会計上の犯罪を研究する「犯罪会計学」の専門家となり、多くの企業の粉飾決算を指摘し、会社の再建にも携わってきた。」
細野氏の本では村木事件との比較をしているそうです。
たしかに、人質司法という点では村木事件とシロアリ駆除会社、キャッツの粉飾事件とで共通しているのかもしれませんが、村木事件が完全にでっち上げの冤罪事件であったのに対し、キャッツ事件の方は、実際に粉飾が行われていたことはほぼ確実であり、同じように扱っていいとも思えません。
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