サクサホールディングス(東証1部)のプレスリリース。
不正会計の後始末で多額の特別損失を計上とのことです。
「2020 年 10 ⽉7⽇付「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」および 2020 年 10 ⽉ 12 ⽇付「過年度の有価証券報告書の訂正報告書の提出および過年度の決算短信等の訂正に関するお知らせ」において公表いたしました内容を踏まえ、過年度における不適切な会計処理に係る費⽤(特別調査委員会の調査費⽤および外部委託費⽤ならびに過年度決算訂正に係る追加的な監査費⽤等)が発⽣したことにより、個別および連結財務諸表に 19 億円を特別損失にそれぞれ計上する⾒込みとなりました。 」
うち2021 年3⽉期第2四半期では、14 億16 百万円を計上しているそうです。
これだけ大きな特別損失を支出しても、監査意見(結論)は「限定付」でした。
↓
四半期報告書に係る四半期レビュー報告書の限定付適正意⾒に関するお知らせ(PDFファイル)
「当監査法⼈は、前連結会計年度の連結財務諸表に対する監査における重要な拠点の⾒直しにより重要な拠点となった連結⼦会社については、前連結会計年度の期⾸の棚卸資産の実地棚卸に⽴ち会うことができず、また、代替⼿続によって当該棚卸資産の数量を検証することができなかった。そのため、前連結会計年度の第2四半期連結累計期間の売上原価等に修正が必要かどうかについて判断することができず、前連結会計年度の第2四半期連結累計期間の四半期連結財務諸表に対して限定的結論を表明している。当該事項が当連結会計年度の第2四半期連結累計期間の数値と対応数値の⽐較可能性に影響を及ぼす可能性があるため、当連結会計年度の第2四半期連結累計期間の四半期連結財務諸表に対して限定付結論を表明している。」
棚卸立会を別の手続で代替するというのは難しいので、仕方がないのでしょう。
当サイトの関連記事(訂正報告書提出、限定付意見などについて)
不正会計による影響額は、純資産で見て、十数億円程度ですので、上記特別損失の方が大きいということになります。不正会計がいかに高くつくかという一例でしょう。
最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事