東芝テックが、退職給付債務の計算ミスで決算発表を延期するという記事。
「引当金など退職給付債務の計算を巡り、1月27日に委託している外部企業から計算結果の一部に誤りがあるとの報告を受けたため。延期後の発表時期は未定としている。」
退職給付債務は、企業会計の中のブラックボックスであり、専門家に依拠しなければならない場合が多いと思います。しかし、会社や監査人は、完全に外部に任せきりというわけにはいかないでしょう。
平成28年3月期第3四半期決算発表の延期に関するお知らせ(PDFファイル)
「当社は、平成28 年3月期第3四半期の決算発表を平成28 年2月3日に予定しておりましたが、平成28 年1月 27 日に当社が退職給付債務の計算を委託している外部の年金数理計算受託会社(以下「本件受託会社」といいます。)より、同受託会社の事務過誤に起因して、当社の退職給付債務の計算結果に、一部誤りがある旨報告を受けました。
これを受け、当社は、現在、本件受託会社に当社の退職給付債務の再計算を依頼しており、かかる再計算の結果を入手後、平成28 年3月期第3四半期決算確定の事務手続を行うとともに、過年度決算の訂正が必要な場合は速やかに当該訂正を行うことといたしました。」
同社の2015年3月期有報の退職給付制度の注記を見ると、期末の退職給付債務は874億円です。これを1割間違えれば、約90億円ということになりますが、たぶん、それほどの訂正にはならないでは。
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