
前に書いたことがあるかもしれませんが、私には5歳上・3歳上の兄が二人いて、
二番目の兄は、実家で問題を起こしてから長兄との折り合いが非常に悪くなり、家を出てずっと一人暮らし。
長兄は、ささいなことでカッとなりやすく、その感情をうまくコントロールできず、
まじめ過ぎて冗談が通じず、一時は心を病み、転職して入った一部上場の大企業を辞めた過去がある。
そんな長兄が暮らす実家にはもちろん母もいたので、外に出ていた私も暮れ正月には泊りに行き、
離婚してから再婚するまで住まわせてお世話になったが、兄と親しく会話することはまずなかった。
母が亡くなった知らせをもらい、寝ずに車を飛ばして実家に帰り、亡くなった連絡、葬儀のことなどで話して、
母生前の時よりも少し兄妹の距離が縮まったようにも思えたのだけど、
私の不用意な発言ミスが原因で、兄の怒りを買ってしまい、連絡しても無視。
それから2年?3年?経って、だめもとでお墓参りの連絡を入れたら、心が鎮まったのか
時間が解決してくれたのか、地元の和菓子が送られてきた。
これで、母の大きな心配事はひとつ、とりあえず解消?されたのかな。
前置きが長くなったのですが、たまにそんな兄のSNSを見ることがあります。
元気にしているかなという思いで。
母がいたころは、自分では本当に家のことはなにもしない人だったのですが、
母が得意で皆に喜ばれていた山芋をすりおろしたお好み焼きを焼いたり、
ホームベーカリーで母がよく焼いていた食パンまで焼いていて、
こんなことを絶対するはずないと思っていたのでとても驚くとともに、
兄に対して、これまであまり感じたことのない、温かい気持ちを感じました。
数年前に結婚したお嫁さんが中国から来た人なので、いわゆる日本の家庭の味を作ってくれることはほとんどないのじゃないかと想像します。
お嫁さんは夕方になると都内に働きに出て、帰ってくるのは朝らしく、自分が食べたいと思うものは自分で作るしかないというのもあるかもしれません。
あと、昔から動物が好きでこれまで子どものころから猫がいなかった時期はなく、何度か亡くしながら、保護猫をもらい今も飼い続けています。
一般的な人よりはとても不器用だけど、パンを焼いたり挑戦する心と、動物をかわいがるやさしい心、
それらをもっている兄、妹としての私との関係は、劇的に変わることはないだろうけど、
目に見えない兄に対する気持ちがやわらいでいること自体は、自分としてとてもうれしく思います。
写真は、数日前にベランダから見た天使の梯子。
ちょっと幻想的でした。