6.多くの病人をいやす,
巡回して宣教する(福音の初め)
マルコによる福音書1:29-39
「イエスは,
いろいろな病気にかかっている
大勢の人たちをいやし,
また,多くの悪霊を追い出して,
悪霊にものを言うことを
お許しにならなかった。
悪霊はイエスを知っていたからである。」
(マルコ1:34)
Ⅰ
(マルコによる福音書1:29-39)
(多くの病人をいやす,巡回して宣教する)
この絶望の中にある人々に
希望をもたらすものとして,
福音は語られます。
このイエスさまの
一日の生活を示すものとして,
今日の福音書は書かれています。
イエスさまは弟子たちと会堂を出て,
シモンとアンデレの家に向かわれます。
その日は安息日でした。
会堂ではイエスさまが神の国のことを教え,
悪霊に取り付かれている人を癒し,
教えを聞いた人々は
イエスさまの権威に驚きました。
驚いている人々を残し,会堂を出られます。
イエスさまの日常の生活が始まります。
ところがシモンの家には課題がありました。
シモンのしゅうとめが熱を出して,
寝込んでいたのです。
イエスさまが来られるというので,
しゅうとめは,
ぬかりなく準備をしていたと思われます。
それなのに肝心の時に,
接待ができないのです。
熱の苦しみとともに残念な思いを抱えて,
床に伏せていたのではないでしょうか。
人々は早速,
このことを,イエスさまに伝えました。
イエスさまはそばに行き,
手を取って起こされたのです。
イエスさまの差し出された手,
それは神様の創造のみ手であったのです。
「手を取って起こされる」と,熱は去り,
しゅうとめは早速一行をもてなしました。
安息日の楽しい時が始まったのです。
イエスさまはシモンの家でのもてなしを
心行くばかり
味あわれたのではないでしょうか。
まさに安息の時なのです。
安息日が終わり
「夕方になって日が沈むと」
(マルコ1:32)
と,人々は病気の人や
悪霊に取り付かれている人たちを
皆連れて来るのです。
ユダヤの一日は日没とともに始まります。
安息日は終わり,
新しい日が始まったのです。
安息日を守っていた人々の
活動が始まるのです。
町中の人々が
シモンの家の戸口に集まって来たのです。
その人々の前で,
病気になっている人々や
悪霊に取り付かれている人々の苦しみを,
イエスさまはお癒しになりました。
「イエスは,
いろいろな病気にかかっている
大勢の人たちをいやし,
また,多くの悪霊を追い出して,
悪霊にものを言うことを
お許しにならなかった。
悪霊はイエスを知っていたからである。」
(マルコ1:34)
そして,
すべての人々は平安のうちに
それぞれの家に帰ったのです。
イエスさまは深い睡眠の時を
過ごされたここと思われます。
人の子としてのイエスさまにも
休息の時が与えられたのです。
シモンの家ではイエスさまによって,
癒やしがなされ,
イエスさま御自身も深い安息を
得られたのではないでしょうか。
この家には,
イエスさまをもてなすしゅうとめ,
シモンとアンデレの
仲のよい兄弟たちがいて,
麗しい交わりもあったと思われます。
わたしたちの教会もそこで,
神様の創造のみ業が行われ,癒され,
麗しい兄弟姉妹の交わりがなされ,
宣教の豊かな実りに与かる
教会としての歩みを始めたいと思います。
☆彡
マルコによる福音書1:29-39
(多くの病人をいやす,巡回して宣教する)
すぐに,一行は会堂を出て,
すぐに,一行は会堂を出て,
シモンとアンデレの家に行った。
ヤコブとヨハネも一緒であった。
シモンのしゅうとめが
熱を出して寝ていたので,
人々は早速,彼女のことをイエスに話した。
イエスがそばに行き,
手を取って起こされると,
熱は去り,彼女は一同をもてなした。
夕方になって日が沈むと,
人々は,病人や悪霊に取りつかれた者を皆,
イエスのもとに連れて来た。
町中の人が,戸口に集まった。
イエスは,いろいろな病気に
かかっている大勢の人たちをいやし,
また,多くの悪霊を追い出して,
悪霊にものを言うことを
お許しにならなかった。
悪霊はイエスを知っていたからである。
朝早くまだ暗いうちに,イエスは起きて,
人里離れた所へ出て行き,
そこで祈っておられた。
シモンとその仲間はイエスの後を追い,
見つけると,
「みんなが捜しています」と言った。
イエスは言われた。
「近くのほかの町や村へ行こう。
そこでも,わたしは宣教する。
そのためにわたしは出て来たのである。」
そして,ガリラヤ中の会堂に行き,
宣教し,悪霊を追い出された。
(松隈貞夫牧師)
2009年2月1日
2021-02-28