６． 空の鳥，野の花 （空の鳥，野の花）

６．　空の鳥，野の花　（空の鳥，野の花）

マタイ６：２４－３４　（空の鳥，野の花）

「空の鳥をよく見なさい。」

（マタイ６：２６）

「野の花がどのように育つか，

注意して見なさい。」

（マタイ６：２８）

Ⅰ

（マタイ６：２５　思い煩うな）

　今日，わたしたちは，イエスさまの

次の力強いお言葉を聞きました。

「自分の命のことで

何を食べようか何を飲もうかと，

また自分の体のことで

何を着ようかと思い煩うな。」

（マタイ６：２５）

わたしたちも思い煩いのない

生活をしたいと思います。

何がわたしたちを

思い煩わしているのでしょうか。

それは明日への不安ではないでしょうか。

今日の社会は

先行き不透明であると言われます。

明日への確かな保証がないのです。

そこで，人々はその保証を富みに求め，

富を蓄えることに必死になります。

そして，

持てる人と持たない人との格差は広がり，

人の命の大切さを

どこかに置き忘れたようなことになります。

Ⅱ

（マタイ６：２４　神と富）

このような社会にあって，

神様を信じているわたしたちも

思い煩います。

イエスさまは

「思い煩うな」とおっしゃる前に，

つぎのようにおっしゃっています。

「あなたがたは，

神と富とに仕えることはできない。」

（マタイ６：２４）

イエスさまを信じ，

そのお言葉に聞き従う者は

「神と富とに仕えることはできない」

のです。

富に頼ることは，

すべてを御支配になっている神様を

信頼しないことです。

神様に信頼しないから，

富に頼ろうとします。

イエスさまは「思い煩うな」

（マタイ６：３１）

とおっしゃることによって，

すべてを支配しておられる神様を

信頼しなさいとおっしゃっています。

○

（マタイ６：２６－３２　空の鳥，野の花）

「思い煩うな」とおっしゃった

イエスさまは，

空の鳥や野の花を取り上げて，

次のようにおっしゃいます。

「空の鳥をよく見なさい。

種も蒔かず，刈り入れもせず，

倉に納めもしない。

だが，あなたがたの天の父は

鳥を養ってくださる。」

（マタイ６：２６）

つづいて，次のようにおっしゃいます。

「野の花がどのように育つか，

注意して見なさい。

働きもせず，紡ぎもしない。

しかし，言っておく，

栄華を極めたソロモンでさえ，

この花の一つほどにも着飾っていなかった。

今日は生えていて，

明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ，

神はこのように装ってくださる。

まして，

あなたがたにはなおさらのことではないか。

信仰の薄い者たちよ。」

（マタイ６：２８－３０）

わたしたちの天の父は，空の鳥を養い，

野の花を装ってくださる慈愛深いお方です。

○

（マタイ６：３３）

（神の国とその義を求めなさい）

イエスさまは，

「神の国と神の義を求めなさい」

（マタイ６：３３）

とおっしゃいました。

神の国とは神様の御支配のことで，

神の義とは神様の御心のことです。

神の国と神の義を求めて生きるとき，

「必要なものは加えて与えられる」

（マタイ６：３３）

と約束してくださっています。

「だから，

神の国とその義とをまず第一に求めなさい。

そうすれば，それに加えて，

これらのものはすべて与えられます。」

（マタイ６：３３）

この約束が有る限り，

わたしたちは明日のことを

思い悩む必要はないのです。

（松隈貞雄牧師）

（２００８年６月１５日）

2021-02-28