ローマ人への手紙 解説 2
ローマ人への手紙は,
パウロが紀元56-58年ごろ
○
ローマ書1章
「福音」
(ローマ1:16)
「わたしは福音を恥としない。
福音は,ユダヤ人をはじめ,
ギリシア人にも,
信じる者すべてに救いをもたらす
神の力だからです。」
「福音」とは,
良い知らせのことです。
イエス・キリストを信じるなら,
罪が赦され,
永遠の命が与えられることです。
○
ローマ書2章
「分け隔てなさいません」
(ローマ2:11)
「神は
人を分け隔てなさいません。」
「分け隔てなさいません」は,
口語訳では
「かたより見ることがない」,
新改訳では
「えこひいきなどはない」
と訳されています。
神は,
イエス・キリストを信じる者を
すべてを救い,
天国に入れてくださいます。
●
ローマ書3章
「差別はない」
(ローマ3:22)
「イエス・キリストを
信じることにより,
信じる者すべてに与えられる
神の義です。
そこには何の差別もありません。」
神の前に人は差別されません。
イエス・キリストを信じる者なら,
どんな人も義とされる,
この点で何の差別もない。
●
ローマ書4章
働きがなくても
(ローマ4:5)
「不信心な者を
義とされる方を信じる人は,
働きがなくても,
その信仰が義と認められます。」
私たちが
義とされるのは信仰であって,
行いではありません。
わたしたちは,
イエス・キリストを
信じることによって
義とされます。
(ローマ4:25)
「イエスは,
わたしたちの罪のために
死に渡され,
わたしたちが義とされるために
復活させられたのです。」
○
ローマ書5章
「恵みの賜物」
(ローマ5:15)
「恵みの賜物は
罪とは比較になりません。
一人の罪によって
多くの人が
死ぬことになったとすれば,
なおさら,
神の恵みと一人の人
イエス・キリストの
恵みの賜物とは,
多くの人に
豊かに注がれるのです。」
キリストの生涯が
十字架の死を含めて
正しかったのです。
恵みは,
このキリストによって
信じる者に与えられます。
○
ローマ書6章
「キリスト・イエスに結ばれる」
(ローマ6:11)
「このように,
あなたがたも自分は
罪に対して死んでいるが,
神に対して
生きているのだと考えなさい。」
イエス・キリストを信じると
キリストに結ばれます。
そして,罪に対して死に,
神に対して生きる者となります。
○
ローマ書7章
「感謝いたします」
(ローマ7:25)
「わたしたちの
主イエス・キリストを
通して神に感謝いたします。
このように,
わたし自身は心では
神の律法に仕えていますが,
肉では
罪の法則に仕えているのです。」
罪の赦しは,法廷的なものです。
そして,罪が赦され,義とされ,
聖い者とされるのは,
聖霊によります。
○
ローマ書8章
「霊の思い」
(ローマ8:6)
「肉の思いは死であり,
霊の思いは命と平和であります。」
私たちが聖霊に導かれているなら,
命と平和(平安)を
与えてくださいます。
○
○
ローマ9章
「絶え間ない痛み」
(ローマ9:2)
「わたしには深い悲しみがあり,
わたしの心には
絶え間ない痛みがあります。」
パウロには,
同胞であるユダヤ人が,
イエス・キリストを
信じていないという
痛みがありました。
○
ローマ書10章
「熱心」
(ローマ10:2-3)
「わたしは彼らが熱心に
神に仕えていることを
証ししますが,
この熱心さは,
正しい認識に
基づくものではありません。
なぜなら,神の義を知らず,
自分の義を求めようとして,
神の義に従わなかったからです。」
イスラエル人は,
熱心によって
義を得ようとしました。
熱心は,わたしたちに
義を与えません。
イエス・キリストを
信じることによって,
義とされます。
○
ローマ書11章
「選ばれた者」
(ローマ11:4-5)
「神は彼に何と告げているか。
『わたしは,
バアルにひざまずかなかった
七千人を自分のために
残しておいた』
と告げておられます。
同じように,現に今も,
恵みによって
選ばれた者が残っています。」
私たちの行いではなく,
神の選びによって,
信仰があたえられます。
それは,神の働きです。
○
○
ローマ書12章
「兄弟愛」
(ローマ12:9-10)
「愛には
偽りがあってはなりません。
悪を憎み,善から離れず,
弟愛をもって互いに愛し,
尊敬をもって互いに
相手を優れた者と思いなさい。」
イエス・キリストが
私たちを愛して下さったように,
私たちは人を愛すべきです。
○
ローマ書13章
「隣人を自分のように愛しなさい」
(ローマ13:9)
「『姦淫するな,
殺すな,盗むな,むさぼるな』」,
そのほかどんな掟があっても,
『人を自分のように愛しなさい』
という言葉に要約されます。」
旧約聖書の十戒めは,
神を信じ,人を愛することです。
人を愛するとは,
「隣人を自分のように愛」
することです。
○
ローマ書14章
「受け入れなさい」
(ローマ14:1)
「信仰の弱い人を受け入れなさい。
その考えを
批判してはなりません。」
イエス・キリストは,
私たちが正しいから受け入れ,
愛して下さったのではないのです。
まず,神が私たちを
愛して受け入れてくださいました。
○
ローマ書15章
「互いに戒め合う」
(ローマ15:14)
「兄弟たち,
あなたがた自身は善意に満ち,
あらゆる知識で満たされ,
互いに戒め合うことができると,
このわたしは確信しています。」
誤った道を戒めることは,
必要です。
互いに
戒め合うようにと言っています。
○
ローマ書16章
「強める」
(ローマ16:25)
「神は,わたしの福音すなわち
イエス・キリストについての
宣教によって,
あなたがたを
強めることがおできになります。
この福音は,
世々にわたって隠されていた,
秘められた計画を
啓示するものです。」
福音の宣教によって,
私たち自身が強められます。
そして,
神の計画は
明らかにされていきます。
2018-04-11