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圧巻の球威と多彩な変化球を駆使し、時に雄叫びを上げて打者を抑えるダルビッシュ。泰然自若、淡々と長いイニングをこなしてチームを勝利に導く涌井。第1の全盛期から10年の歳月が経ち、その佇まいに多少の変化はあろうとも、本質はあの頃とまったく変わらない「カッコイイ」2人がそこにいるのだ。
涌井は数年前、またいつかダルビッシュと投げ合いたいと語っていた。プロで6度対戦した二人の成績はダルビッシュから見て3勝1敗。勝敗にやや開きがあるとはいえ、彼らが対峙した時の空気感は他の試合と違うものがあった。特に2008年の開幕第2戦、札幌ドームでの試合は両者とも9回無失点という「至高の投げ合い」。ダルビッシュは9回でマウンドを降り、延長10回裏も続投した涌井は最後に力尽きた。しかし、同じ132球、打者35人で終わったのは、やはり運命めいた何かを感じる。
そして今年の8月12日、ダルビッシュはこの日に揃って7勝目を挙げた涌井と菅野智之(巨人)について、「涌井、菅野投手が無傷の7勝目。2人ともダルビッシュセレクションで選ばれてるわけだし、ダルビッシュセレクション効果って言っても過言ではあるんだよなぁ」として、「もっと言うと2人は俺が育てたって言っても過言ではある」とツイッターに投稿した。
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