久しぶりに登場のつぶやきです。
先日、金沢で行われた京都・金沢STI研究会で発表してきました。
STIというのはsexually transmitted infectionsの略で平たく言えば性感染症の研究会ということです。
今回はとある理由で産婦人科の先生が大勢参加していただき大変盛況で緊張感のある研究会になりました・・・
発表内容はといいますと、前回に引き続いて男性ヒトパピローマウィルス(HPV)感染に関してでした。
えっHPVは子宮頸癌の原因だし、女性だけではないの??
なんで男性なの??と思われる読者の方もいると思います。
実はHPVは性行為等を通じて感染し、子宮頸癌以外の咽頭癌・陰茎癌にも関与することがわかっているので、男性に関しても重要な感染症の一つだといえるのです。
つまりHPVは男性自身の発癌にも関与しており、男性が女性へのHPV感染を媒介しているということです。
実際我々の検討では無症候性男性の約20%に性器HPV感染を認め、性経験が多い人ほどHPV感染が有意に多いことが分かりました。
これは一般男性の多くにもHPV感染があるというデータであり、HPVは男性においても性活動による性感染症の一つであるといえるデータだと思います。
深くは触れませんが、将来的に日本でもHPVワクチンの男性に対する接種を進めていく一つのデータになるかもしれません(海外では男性に対するHPVワクチンを認可している国が約70カ国以上あります)。
今後も検討を継続し有益な情報をみなさんに提供していきたいと思っていますので、男性のHPVにも注目してみてください!
長くなりましたが今回はこのへんで!
ブログを通じてまた何か発信していけたら良いかと思っております!
男性のHPV 感染に関しては、ここ数年間は自身にとって無縁のものでしたが、最近は必ずしもそうでもなかったりします(!?)ので、有益な続報をお待ちしております。