赤間神宮は、明治までは壇ノ浦の戦いで、入水した安徳天皇をお祀りした阿弥陀寺でした。
そのお寺は、怪談『耳なし芳一』の舞台なのです。
これが、芳一堂。
平家一門のお墓の側にあります。
私は子供の頃に、母親から『耳なし芳一』の話を初めて聞いて結構な衝撃を受け、その後も割と芳一については、事あるごとに考えていました。(特に、耳だけお経を書き忘れるミスってありえるの?という事)
なので、旅行に出かける5日前も、主人に芳一について話しかけていました。
「昔のお寺って言ったら、叡智の集結したような所だったろうに、何で耳だけ忘れるのかな。しかも両耳。目立つ場所やんね。その他の全て書いてて、そこ忘れる?わざとなの?」
などなど。
主人も、私の芳一についての考察にはすっかり飽きているので生返事。
で、スマホ先生に聞いてみようと調べてみたら、お経を書いたのは寺男や小僧で、和尚はその夜法事があり、出かける前に急いでチェックしたわけなので、そういうミスも仕方なかったのかも。電気もなく暗い中だったし…と、それなりの理由がわかったのと、
今度行く、下関に芳一の寺あるやん!
と、思わぬ偶然に大興奮した次第。
これが、平家一門のお墓、七盛塚。
雨の中、この2つをお参りした時は、芳一が雨が降り鬼火が飛ぶ中を、平家物語を琵琶を奏でながら平氏の霊の前で演奏していたシーンの様でした。
私には霊感などなく、昔々の立派な方に話しかけるなんておこがましいのですが、さぞかし無念でしたでしょうが、その後文化として、日本人にとても愛されておりますとお伝えしておきました。
本当にいい経験でした。