『死神の浮力』伊坂幸太郎著

娘を殺された夫婦がサイコパスに復讐しようとする所に
死神が同行するお話。
サイコパスVSサイコパスって話ないかな～、って思ってた所、
死神VSサイコパスという煽り文句に惹かれて購入。

以下ネタバレあり。




























うーん、思ってたよりいまいち。
何の変哲もないエピソードが後から重要な役割を果たしたりするのは
ゴールデンスランバーとかと似てるんだけど
まず、娘を殺された夫婦が
簡単に騙されてサイコパスの罠にはまっていくのにイライラした。
1回目は分かるけど、なんで2回目から用心せんの！？
そして、証拠になりそうなものも
そんなものは関係ない。我々は復讐あるのみ！
みたいな感じで全然残しとかないの。
いっぺんそれで騙されてるのに
次からは一応動画再生するときはスマホで録画するとかしとけよ。
とにかくこの夫婦が鈍くさくてイラっときました。
後、死神VSサイコパスって言うけど、VSっていうか
人間とは全くずれている死神の言動が
本人の意図するところなく上手い事発動して
サイコパスを勝手に追い詰めてる感じでした。

この死神は夫婦の夫の方についてるんだけど、
死ぬか保留かを見極める仕事なものの、
だいたいは死ぬにオッケー出しちゃうみたいで
夫の方は事件解決後すぐ死ぬ事となり
そのオチも何だかなぁ…と。
特に奥さんが可哀想すぎない？
娘殺され、旦那は交通事故死とか。やりきれんわ。
エピローグで再びこの世界にやってきた死神は
果たして牧田君につこうとしてたのか
はたまた美樹につこうとしてたのか…

一応シリーズものみたいなのですが
前作を読んでなくても特に問題なく読める構成ではありましたが
なかなかとっつきにくかった。
作品に入り込みにくいと言うか。
この人の作品はそういうのが多い気がする。
前作は別に読まなくてもいいかな～？
なんか始終微妙な感じでした。
星は3つで。