カタスミ

『ルビンの壺が割れた』宿野かほる著

店頭で見かけて
どんでん返し系で薄くて安かったので買ってみた。
以下ネタバレあり。



















昔結婚しようとしていた男女だが
結婚式当日花嫁が姿を消した。
それから数十年後、男はたまたまFacebookで
当時逃げた女を見つけメッセージを送る。
そんな男女のやりとりが綴られたお話。

手紙のやりとりで流れを知る系のお話。
なぜ女は逃げたのか、その理由はなかなか明かされない。
男も未練はないといいながら、端々に個人情報を得ようと
する動きが見受けられる。
一体何があったのか、とにかく先が気になる内容。

…ですが、なかなか明かされないし、
メッセージのやりとりだけなので
この形式に少し飽きました^^;
まぁ、それでもサクサクは読めましたが。
女は実は売春していて、男は実は幼女殺害犯だった。
女はともかく、男はぶっ飛びすぎて笑ったww
そんな相手とメッセージやりとりします???
男はここまで落ちたのは周りのせいだと思っており、
当時自分を不幸に貶めた女達に復讐しようと思ってたみたい。
別の女性はすでに行方不明、自分も身の危険を感じた女は
最後に乱暴な言葉を吐いて物語は終わります。
最後の1行は確かにゾクッときたけど、作者がこれやりたいだけじゃね?
あんなん言ったら余計逆恨みされそう…
女性側に男とやりとりする事でのメリットがないんだよなぁ…
最初は本当に懐かしいと思って返事したの?
いや、しねぇよ…しかも自分が通報して捕まったんでしょ?
最初から男の本来の目的をあぶり出して警察に突き出す気だったの?
なんか無理があるなぁ…

結局はお互い事実をいろいろと知った上で
なぜか事情をひた隠しにするので、
物語の流れとして不自然さが目立ってしまったかなぁ。
読者に明かさない為だけにひた隠しにしてる感じがありあり。
殺人犯ってのもなんか安直だし、もうちょっと何かひねりが欲しかった。
つかみは結構良かったので、惜しい作品だなぁと思います。
正直どんでん返し系は相当上手くやらないと難しいと思う今日この頃。
星は3つ。
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